自転車普及率トップはオランダの人口百人当たり109台である。世界で唯一1人1台以上となっており、まさに自転車王国の名にふさわしい結果となっている(図録6370参照)。 世界第2位はドイツであり、これにデンマーク、ノルウェー、スウェーデンといった北欧諸国が続いている。 日本は68台で世界第6位である。 1世帯の人数を4人だとすると25台以上であれば1家に1台という水準である。中国まではこの水準にある。中国は当然人口が多いので総保有台数は4億台以上と断然世界一である。 同じ人口大国のインドは総保有台数は3千万台と中国、米国、日本に次いで多いが、人口当たりではこの図で取り上げた24カ国中では最少となっている。 なお、下図に見られる通り、人口当たりの自転車保有台数の多い国ほど自転車泥棒も多くなっている(自転車泥棒被害率のデータの性格については図録2788c参照)。そこに自転車があるから盗むという関係が成り立っている。オートバイでも同様である点は図録6376参照。 本当の犯罪率はこの一般的な正の相関関係からどれだけ乖離しているかで測ることもできよう。自転車普及台数の少ない割には自転車泥棒が多い国としてはメキシコが目立っている。逆に、ドイツ、オランダ、フランスなどは自転車普及台数の多い割には自転車泥棒被害率が小さいといえよう。 自転車泥棒といえば、我々の世代としては、まずヴィットリオ・デ・シーカ監督の1948年に公開された同名のイタリア映画を思い出す(グーグル検索で引いても先頭に登場する)。イタリアは、日本と同様、普及台数とほぼ比例した自転車泥棒被害率となっている。そもそもイメージと異なり現代イタリアは泥棒の少ない国である(図録2788g)。 乗用車、バイク、自転車の普及率は以下の図録に掲げているので参照されたい。 自転車の移動のエネルギー効率が非常に高い点については図録6390参照。 以下に自動車普及台数の算出のもととなった保有台数データを掲げる。 世界の自転車保有状況
(資料)(財)自転車産業振興協会「自転車統計要覧」2009年9月(人口はWDI Online 2009.11.20) (2009年11月27日収録)
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