女子学生数ランキングの上位2位は、学生数ランキングと同じく、日本大、早稲田大の順番である。第3〜4位は、学生数ランキングの慶応義塾大、明治大ではなく、比較的女子学生比率の高い東洋大、立命館大が来ている。第5位は女子学生比率が49%と高い関西学院大である。 私立大学と国立大学を比べると、概して、国立大学の方が女子学生数が少なく、女子学生比率も低い。 特に、東京大は、女子学生数が2,711人、女子学生比率19.4%と図に掲げた大学の中では最低レベルとなっている。いまどき、高校時代の女子の学業成績が男子を下回ることはありえないから、理由としては、東大出の女子は男性から敬遠されたり、就職で敬遠されたりすると心配する向きが、なお、多いためと考えられる。 女子学生比率が東京大に次いで低い京都大についても似たところがありそうだ。 とすると同じ国立大でも女子学生比率の高い大阪大、千葉大、神戸大では、それらの大学出身女子は男性から敬遠されたりすることは少ないということになるのだろうか。 女子学生数が多い私立大の中で女子学生比率が高い大学としては、立教大(54%)、青山学院大(50%)、明治学院大(61%)、上智大(59%)などが目立っている。 早稲田大と慶応義塾大とは、校風のイメージや女子アナに慶応義塾大出身者が多いこと(図録5660)などから、何となく、慶応義塾大の方が女子比率が高いのではと思うと、実際は、いまや、早稲田大の方が女子学生比率が上回るに至っている。 大学進学率の上昇や短大・専門学校から大学へのシフトなどにより、全国的に女子学生数は増えており、主要な私立大学も下表のように女子学生の人数を増やしている。
早稲田大は2003年から17年にかけて3割以上も女子学生が増え、女子学生比率も9.4%ポイントも上昇している。早稲田大のバンカラ的校風はもはや過去のものなのかもしれない。 早稲田大が2004年の国際教養学部新設をテコに高学力女子を集め、全学の「女子化」に成功した経緯については図録3862参照。 私立大学の中で女子学生比率が最も低いのは東海大(27%)であり、神奈川大(29%)、近畿大(30%)、名城大(31%)、日本大(32%)などがこれに続いている。国立大を除くとこれらが男臭い大学ということになろう。 女子大については、別図としてデータ掲げたが、武庫川女子大が8千人を越え、最も多く、大妻女子大、同志社女子大がこれに続いている。女子学生は共学志向が強まっており、共学校も2000年代初頭までに女子大の得意分野の語学系や国際系の学部を新設するなどして「女子化」が進んだため、女子大は厳しい状況にあるといわれる。 図に掲げた大学は、図の順番で、日本大学、早稲田大学、東洋大学、立命館大学、関西学院大学、関西大学、同志社大学、法政大学、明治大学、立教大学、慶應義塾大学、近畿大学、中央大学、青山学院大学、帝京大学、東海大学、福岡大学、明治学院大学、龍谷大学、上智大学、関西外国語大学、専修大学、愛知淑徳大学、駒澤大学、南山大学、武蔵野大学、桜美林大学、神奈川大学、東京農業大学、中京大学、西南学院大学、帝京平成大学、国際医療福祉大学、文教大学、名城大学、國學院大學、学習院大学、大阪大学、千葉大学、神戸大学、北海道大学、九州大学、名古屋大学、京都大学、東北大学、東京大学、女子大は、武庫川女子大学、大妻女子大学、同志社女子大学、東京家政大学、日本女子大学、椙山女学園大学、京都女子大学、昭和女子大学、金城学院大学、共立女子大学、安田女子大学、実践女子大学、甲南女子大学、東京女子大学、跡見学園女子大学である。 (2018年6月5日収録、6月8日原資料を変更、女子大人数追加、6月9日補訂)
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