偏差値 | 文系 | 理系・医系 | ||
---|---|---|---|---|
国公立 | 私立 | 国公立 | 私立 | |
83 | 慶應義塾大(法) | |||
82 | 早稲田大(政治経済) | |||
81 | 慶應義塾大(経済) | |||
80 | 東京大(文T) | 早稲田大(法)、早稲田大(商)、早稲田大(国際教養) | ||
79 | 東京大(文U) | 慶應義塾大(商)、慶應義塾大(総合政策)、慶應義塾大(文)、早稲田大(社会科学) | 東京大(理V) | |
78 | 東京大(文V) | 京都大(医) | ||
77 | 京都大(法) | 早稲田大(文) | 東京大(理T)、東京大(理U)、大阪大(医) | |
76 | 京都大(経済)、京都大(文) | 早稲田大(文化構想) | 東京医科歯科大(医)、名古屋大(医) | |
75 | 一橋大(経済)、一橋大(社会)、一橋大(商)、一橋大(法)、京都大(総合人間)、大阪大(文)、大阪大(法) | 上智大(法)、立教大(異文化コミュニケーション) | 東北大(医)、京都大(薬)、九州大(医) | 慶應義塾大(医) |
74 | 京都大(教育)、大阪大(経済)、大阪大(人間科学) | 国際基督教大(教養)、上智大(国際教養)、法政大(グローバル教養) | 北海道大(医)、筑波大(医)、千葉大(医)、大阪市立大(医)、神戸大(医) | 自治医科大(医) |
73 | 中央大(法)、明治大(法)、早稲田大(教育)、立教大(経営)、上智大(総合グローバル)、同志社大(グローバル・コミュニケーション) | 北海道大(獣医)、新潟大(医)、金沢大(医薬保健)、岡山大(医)、広島大(医)、熊本大(医) | 東京慈恵医大(医) | |
72 | 国際教養大(国際教養)、神戸大(法)、名古屋大(法) | 明治大(国際日本)、立教大(社会) | 群馬大(医)、東京工業大(4類)、京都大(工)、京都大(理)、長崎大(医) | 順天堂大(医)、近畿大(医) |
71 | 筑波大(社会国際)、名古屋大(教育)、名古屋大(経済)、名古屋大(文)、京都大(農)、神戸大(経営)、神戸大(経済)、神戸大(国際人間科学)、神戸大(文)、九州大(法) | 明治大(商)、立教大(経済)、立教大(法)、上智大(外国語)、上智大(経済)、上智大(文)、青山学院大(国際政治経済)、早稲田大(人間科学)、同志社大(地域文化)、同志社大(法)、関西学院大(国際) | 東京工業大(1類)、東京工業大(3類)、東京工業大(5類)、大阪大(薬) | 慶応義塾大(環境情報)、慶応義塾大(薬)、慶応義塾大(理工)、早稲田大(先進理工)、大阪医科大(医) |
(注)カッコ内は学部名。ベネッセコーポレーション調査・協力。「進研模試」を基に算出された翌年度入試における大学の合格目標偏差値を示している。国公立大学と私立大学では入試科目の違いにより集計方法を変えて偏差値を算出しているため単純比較することはできない。 (資料)週刊ダイヤモンド(2017年9月16日号、特集「大学序列」) |
進研模試に基づく偏差値によれば、最も入試試験が難しいのは、文系の国公立大学では東大文T(主に法学部へ進学)の偏差値80、文系の私立では慶応大学法学部の偏差値83である。 国公立では、東大文Tに文U、文Vが続き、その後、京大法、京大文・経済、一橋法が来ている。 並み居る国立大学に伍して異彩を放っているのが国際教養大学(秋田市)である。秋田県が設立した公立大学法人が運営する国際教養大学(2003年開校)は、海外とのコミュニケーション能力とグローバルな専門知識を有する人材の養成を理念とし、最低1年間の海外留学を卒業要件とし、専任教員の半数以上が外国人というユニークな公立大学である。早稲田大学の国際教養学部(後述)の公立大版ともいえよう。 私立大では、慶応・法の次に早稲田の政経が来ており、それぞれ、両大学の看板学部としての地位を示している。そして、早稲田や慶応の各学部がこれに続いている。 早慶各学部に次いでは、従来からの伝統学部である中央大法学部や明治大法学部ではなく、上智大の法学部(国際関係法学科を含む)、国際教養学部、あるいは立教大学の異文化コミュニケーション学部、法政大のグルーバル教養学部、国際基督教大学(ICU)の教養学部などが上回っている。これらの多くは、2004年の早稲田の国際教養学部新設が火付け役となった「国際系学部バブル」によって生まれた学部であり、女子大からの転換組を加えて、高学力女子が殺到したための構図変化と考えられている。 早慶の文系の看板学部や新設学部の偏差値の推移については、かなりの順位変動がおこっている(次図参照)。 1992年までは早稲田の政経が慶応の法学部を偏差値で上回っていたが、2002年までに逆転した。背景としては慶応の入試改革で文系学部で数学が必須科目から外れた点や早稲田より入試や合格発表が早いことによって東大など国立大の併願者や早稲田との併願者が増えた点が指摘されている(週刊ダイヤモンド、2017年9月16日号、以下同様)。 新設学部としては、1990年に、慶応大の総合政策学部・環境情報学部のキャンパスとして湘南藤沢キャンパスが(SFC)が開設され、当時のITブームに乗って、目新しい教育方針やコンピュータースキル重視が関心を集め、新たなブランド効果を生み、90年代における両学部だけでなく法学部などの偏差値上昇にむすびついたのだった。 ところが、2004年に早稲田の西早稲田キャンパスのビルの中に国際教養学部が新設されると早慶再逆転へ向かうトレンドが動き始めた。早稲田大の国際教養学部は英語によるリベラルアーツ教育をうたい、1年間の留学を義務づけるといったユニークな教育を実施したため、帰国子女や留学生を集めただけでなく、男臭い早稲田という印象とは無縁の洗練された雰囲気に高学力女子が惹きつけられていったのである。図に見られるように、2017年には慶応の総合政策学部を偏差値で上回るに至っている。藤沢よりやはり都心という都心回帰のムードも左右していよう。 国際教養学部の躍進により、女子の大学志願者の既存学部との併願も増え、早稲田はそれまで取り込めなかった女子層の獲得に成功し、いまや、女子学生比率は慶応を上回り、全体としての偏差値上昇にも寄与しているのである(女子学生比率の比較については図録3868d)。 理系・医系では国公立は東大理V(主に医学部へ進学)の79、私立は慶応大の医学部の75である。 国公立では東大理Vに続いて京大、阪大の医学部、そして東大理T、理Uが来る。その後は、各地の国立大医学部が続いている。私立でも慶応大医学部の次に各大学医学部が続き、慶応大理工・環境情報や早稲田の先進理工なども顔を出す。 医学部卒業生というだけで頭が良さそうに見えるのも大学の医学部入試が他学部と比較して難関であるという点に基礎をおいている。 ちなみに、幕末には有名な剣術道場における実績が、現代の難関大学への入学以上のステータスを有しており、坂本竜馬が各藩の大立者に紹介なしに会えたのもそうした著名剣術道場における輝かしい経歴に対する評判がものをいったためだという。 江戸三大道場一覧表
(2014年7月7日収録、2017年2月3日一時掲載止の後、広告を削除し再掲載、2018年6月9日原資料を変更し広告掲載、6月10日グラフを表形式に変更、6月12日国際教養学部コメント)
[ 本図録と関連するコンテンツ ] |
|