日本と比較して、米国の人口ピラミッドの特長としては、2つの点が目立っている。 第1に、日本ほど末すぼまりになっておらず、若年層がかなり確保されている点が目立っている。これは日本ほど出生率が低下してきていないためであり、その要因としては、比較的若い世代が多い移民流入(図録1170参照)、及びヒスパニック系や1990年代までの黒人の高い出生率が上げられる(図録8650参照)。 第2に、日本のベビーブーマー(団塊の世代)より10〜15年若い層(現在40代後半〜50代前半)がベビーブーマーとなっている点が目立っている。戦後の出生率のピークが、その分、ずれていたためである(図録8650参照)。 米国の高齢化率は、余り、上昇していない(図録1900)。出生率がなお維持されているためとベビーブーマーが65歳以上に達するにはなお猶予があるからである。高齢化率がそれほど高くないのに医療費は日本の2倍かかっている(図録1890)。15年後ぐらいになって、ベビーブーマーが65歳以上に達すれば米国でも高齢化率は確実に高まる。そのとき、米国の医療はどうなるのだろうか。 (2005年11月8日収録、2015年4月6日更新)
[ 本図録と関連するコンテンツ ] |
|