図には、主要国、及びわが国の都道府県の経済規模をGDP額で、両者を一緒に、大きい順から並べた。都道府県レベルではなく市町村レベルの経済規模比較については図録7797参照(愛知県市町村の例)。

 ここでは主要国として、OECD諸国34カ国、BRICs5カ国、そしてわが国と馴染みの深い台湾、ASEAN6カ国(タイ、インドネシア、マレーシア、シンガポール、フィリピン、ベトナム)、合計46カ国である。

 躍進する中国が2010年には日本を抜いて世界第2位となった(図録j006参照)。

 都道府県を、経済規模に従って、上から10まで掲げると、東京都、大阪府、愛知県、神奈川県、埼玉県、千葉県、兵庫県、北海道、福岡県、静岡県の順である。

 都道府県の中で最もGDP規模が大きい東京都は、93兆円の経済規模を有しており、国別では、インドネシア、オランダの経済規模を上回り、韓国、メキシコをやや下回っている。また、都道府県順位第2位の経済規模の大阪府は南アフリカ、3位の愛知県はデンマーク、第4位の神奈川県は、シンガポール、イスラエルの経済規模を上回っている。

 日本の都道府県は、経済規模的には、世界の主要国と比べても、そう劣らない水準にある点に、あらためて驚きを感じる。

 なお、各国のGDP規模を地図にあらわしたものを図録4560に掲げた。

 また、上掲以外の国も含めて、日本の各都道府県の経済規模がどの国と同等なのかを示した地図と対照グラフを図録4550aに掲載したが、以下では地図の方だけを再掲しておく。


【コラム】中国省市、主要国、都道府県の経済規模比較


 図録と同様のアイデアで描かれたグラフが通商白書に掲載されていたので掲げておく。

 2010年には中国の経済規模は日本を抜いて米国に次ぐ世界第二位へと成長した(図録j006参照)。これにともなって中国の各地域の経済規模も巨大となっている。2014年版の通商白書は下図を掲載しこの点をビジュアル化した。

 通商白書の記述は「中国は一国としてだけではなく、省別に見た経済規模も、アジアの主要国に匹敵する規模に成長しており、周辺国に対する貿易等を通じた経済的影響力も高まっている」(第2部第1章第3節「新たな成長モデルを模索する中国」)。

 日本の都道府県の経済規模もあらわされており、中国に抜かれたとはいえ、日本の経済規模は都道府県別に見ても大きいことが理解される。

(2006年3月17日収録、3月18日改訂、2008年4月3日更新、2009年2月27日更新、2011年6月20日更新、2013年6月25日更新、9月9日台湾追加、2014年1月22日同等GDP国都道府県マップ追加、8月21日インドネシア追加、2015年5月17日グラフの2列目に国を複数移す、2015年6月4日更新、2016年3月2日コラム追加、10月20日更新、11月3日都道府県と国を対比させた地図と対照グラフを図録4550aとして独立させる)


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