日本の給与水準は、1人当たりGDP水準の1.60倍と、OECD諸国の中では、第6位の高い水準である。図録3872で見たように、授業時間がOECD諸国の中では最も少ないので、それとの対比では、日本の教員は最も恵まれた労働条件にあるともいえる。韓国も似た条件にある。もっとも、労働強度は1人当たりの生徒数にも依存しており、図録3870にも見たように日本の学級規模は大きいので、その点は、考慮する必要がある。日本では、欧米並みの学級規模の実現が目指されているが、教員の労働条件は、トータルに考えていく必要がある。国民が負担する教育費が高すぎると少子化を促進しかねないので、全体のバランスが極めて重要であろう(図録1570参照)。 対象国は、OECD諸国では、給与水準の高い順に、韓国、メキシコ、ポルトガル、ドイツ、スイス、日本、スペイン、ニュージーランド、ルクセンブルク、英国(スコットランド)、オランダ、オーストラリア、英国(イングランド)、ギリシャ、フィンランド、ベルギー(フラマン語圏)、ベルギー(仏語圏)、アイルランド、デンマーク、フランス、イタリア、米国、オーストリア、チェコ、スウェーデン、ハンガリー、ノルウェー、ポーランド、アイスランド、スロバキアの30カ国(地域)であり、その他の途上国では、インド、ジャマイカ、フィリピン、マレーシア、パラグアイ、チュニジア、スリランカ、タイ、ブラジル、チリ、アルゼンチン、ペルー、イスラエル、ウルグアイ、エジプト、インドネシアの16カ国、合計して、46カ国(地域)である。 (2005年9月17日収録)
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