ここでは世界価値観調査の結果を使い、「所属する社会団体の少なくとも1つで無償労働(ボランティア活動)をしている人の比率」を独自集計した研究者の結果をOECD資料から引用する。なお同じ独自集計から示された「諸国民が所属する社会団体数の平均の国際比較」については図録9503参照。 OECD諸国の中で最もボランティア活動に従事する人の比率(ボランティア活動者率)が高いのは米国の65%であり、第2位のスウェーデンの54%と比べてもかなり高い。米国のボランティア事情は図録8790参照。 日本は16%とボランティア活動者率はかなり低い方であるが、日本より低い国もハンガリー、ポーランド、ポルトガル、トルコと4カ国存在する。 女性の年齢別労働力率におけるM字カーブなど、多くの社会統計で世界の中で日本と類似の特性を示す韓国であるが、ボランティア活動者率に関しては、韓国47%と日本の16%の約3倍と大きな違いを見せている点が目立っている。東アジアの中でも随一のキリスト教の浸透度が影響していると思われる(図録9460参照)。 ヨーロッパの中では、スウェーデンの他、オランダ、英国などはボランティア活動者率が4割を越えてかなり高いに対して、ドイツ、フランス、イタリアは2割台とそれほど高くないという対比が目立っている。 なお、対象国をボランティア活動者率の高い順に列挙すると米国、スウェーデン、スロバキア、オランダ、韓国、カナダ、英国、ギリシャ、フィンランド、メキシコ、デンマーク、アイスランド、ベルギー、ルクセンブルク、チェコ、アイルランド、オーストリア、イタリア、フランス、ドイツ、日本、スペイン、ハンガリー、ポーランド、ポルトガル、トルコである。 (2008年5月26日収録)
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