内閣府の「国民生活に関する世論調査」では、自由時間の過ごし方を複数回答できいている。その結果からコロナ以前とコロナ以後とでは自由時間の過ごし方が大きく変化した点を示そう。

 図は最新年の結果で回答率の高い順に、自由時間の活動内容を並べ、コロナ前の2017年と比較している。

 最新年で最も回答率が高いのは「睡眠・休養」の53.0%であり、第2位が「テレビやDVD、CDなどの視聴」の48.8%であり、第3位は「映画・コンサート・野球観戦・園芸など趣味・娯楽」の39.5%となっている。

 コロナ以前の2017年当時とコロナ後の2022年を比較すると、大きく減った項目と大きく増えた項目とがあることが明らかである。

 大きく減ったのは、「映画・コンサート・野球観戦・園芸など趣味・娯楽」や「旅行」である。外出をともなう活動が減ったことが明らかであろう。

 大きく増えたのは、「睡眠・休養」と「テレビやDVD、CDなどの視聴」、「インターネットやソーシャルメディアの利用」である。外出せずに自宅で行うことができる活動が増えたことが明らかであろう。

 「インターネットやソーシャルメディアの利用」の増加について、図録6225では、男女別年齢別に分析しているので参照されたい。

 社会生活基本調査でも2016年から2021年にかけて「睡眠」や「休養・くつろぎ」の時間が大きく増加しており(図録2320)、それと整合的な結果である。ただし同調査における「休養・くつろぎ」時間の増は「インターネットやソーシャルメディアの利用」の増を含んでいると考えられる。

 なそ、参考までにコロナの影響がより強かったと思われる2021年の結果も点線で示しておいた。2022年の結果と大きくは違わないが、外出をともなう「ショッピング」や「旅行」をより控えていたことがうかがえる。

(2023年7月2日収録)


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