主たる心臓疾患である虚血性心疾患の男女別死亡率の国際比較をOECDデータによって図録化した。

 対象は27カ国であり、具体的には、女性の死亡率の低い順に、日本、韓国、フランス、スペイン、ポルトガル、イタリア、ルクセンブルク、オランダ、ギリシャ、スイス、ノルウェイ、カナダ、アイスランド、オーストラリア、デンマーク、スウェーデン、ポーランド、英国、ドイツ、ニュージーランド、オーストリア、アイルランド、米国、フィンランド、チェコ、ハンガリー、スロバキアである。

 男女を比較すると、男性は女性の約2倍の死亡率となっている。

 日韓は、対象国の中で2国だけのアジア諸国であり、痩身国であるとともに、心臓病の少ない国という特徴が目立っている。欧米では、心臓病が最も多い死因であるので、日本におけるガンのように人々の関心が高く、従って、心臓病で死ぬ人の少ない日韓、あるいはアジアの生活習慣に関心が集まることとなる。

 OECDによれば、「どのような生活スタイルを選択するかが、いまやOECD諸国の死因の38%を占めている心疾患、心臓発作に大きく影響する。 冠状動脈の脂質堆積に起因する心臓麻痺の死亡率は国ごとに大きく異なっている。しかし、スロバキア、ハンガリー、チェコといった脂肪の多い食事の国は、心臓麻痺で死亡する確率が日本や韓国といった低脂肪食事国とくらべて10倍も高くなっている。」

 肥満比率との関連については、図録222022222230参照。

 日本の明治以降の死因別死亡率の長期推移については、図録2080参照。

(2008年7月2日更新)


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