・原子力 ・化石燃料 −石炭 −石油 −天然ガス ・再生可能エネルギー −水力・太陽光・風力・地熱発電 −バイオマス、廃棄物 原子力 原子力立国で有名なフランスが42.6%と最も高いのが目立っている。フランスについでスウェーデンが36.2%と高い原子力比率である。半数の国は原子力を全くエネルギー源としておらず、他のエネルギー源とはやや性格を異にしている。 石炭 中国が6割を超え高い比率を示している。これに中東欧のポーランド、チェコ、オーストラリアが続いている。15年前の1990年との比較では、石炭比率が下がっている国が多いが、最大の中国はほぼ同じレベルである。中国の場合、この間、高い経済成長の結果、エネルギー消費も大きく増大しており、石炭比率が変わらないと言うことは、エネルギー源として膨大な石炭消費を行っているということである。 石油 石油依存度が高いのはルクセンブルク、メキシコなどであるが、G7(先進7カ国)の中では日本が最も高い比率を示す。発着地別の原油輸送については図録4115参照。 天然ガス 天然ガスへの依存度が高まっている国が多い。依存度が最も高いのはロシアである。ロシアは輸出国としても世界最大である(パイプラインによる。図録4120参照)。この他、ハンガリー、オランダ、マレーシアなどでも依存度が40%台と高い。日本は13.3%と天然ガス依存度は低い部類に属する。天然ガスについては図録4050、図録4118も参照されたい。 水力・太陽光・風力・地熱発電 再生可能エネルギーである水力・太陽光・風力・地熱発電への依存度ではアイスランドが7割を超え、群を抜いて高くなっている。これは地熱による発電利用が進んでいるからであり、地熱だけで全エネルギー供給の5割を超えている。水力発電もかなりある。一方、第2位のノルウェーは水力発電が中心である。 バイオマス、廃棄物 再生可能エネルギーであるバイオマス、廃棄物については、ベトナムが第1位の依存度である。ベトナムに次いでインド、インドネシア、ブラジル、フィリピンなど途上国の依存度が高い。これはいわゆる木材・薪炭利用であり、バイオマスそのものは再生可能ではあるが、こうした依存度の高い地域は森林資源の再生というより費消(食いつぶし)による側面が強い。費消の限界からこれらの国の依存度は1990年から低下傾向にある。一方、フィンランド、デンマーク、スウェーデンといった北欧諸国では、この間、依存度は高まっており、再生エネルギーとしての積極利用が進んでいると思われる。 取り上げた国はOECD諸国30カ国とBRICs4カ国、及びアセアン主要国5カ国、計39カ国である。具体的には以下の通り。 (OECD諸国30カ国) オーストラリア、オーストリア、ベルギー、カナダ、チェコ、デンマーク、フィンランド、フランス、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイスランド、アイルランド、イタリア、日本、韓国、ルクセンブルク、メキシコ、オランダ、ニュージーランド、ノルウェー、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スペイン、スウェーデン、スイス、トルコ、英国、米国 (BRICs4カ国) 中国、インド、ブラジル、ロシア (アセアン主要国5カ国) インドネシア、マレーシア、フィリピン、タイ、ベトナム(シンガポールや香港は都市国家という特殊性をもつので取り上げなかった) (2009年11月2日収録)
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