2024年は、野球の「大谷翔平」が3年連続の1位。2023年は大リーグMVPに選ばれ、2024年は打者として引き続きの活躍ぶりで人気は高止まりし、性別や年代別でも2位以下に大差をつけた。前年3位の「イチロー」が2位、前年9位の「長嶋茂雄」が3位だった。バスケットボールの「河村勇輝」が初のランクインで6位。10位にはメッシほか7人がランクインした。大谷選手に回答が集中して、回答数が少なくてもランクインした側面もあろう。 下図には、長年トップ人気を維持したイチローと近年人気急上昇の大谷選手の人気度の推移を回答率の推移であらわした。イチロー選手への高い支持が長期にわたって続いていたのもすごいが、2023〜24年の大谷人気はイチローの最盛期を大きく越える6割近くが支持と異常とも言うべきレベルとなっている。 2023年は3月に開催されたWBCで活躍した野球の「大谷翔平」が昨年以上に2位以下に大差をつけて連続首位。また、「村上宗隆」が4位、「ダルビッシュ有」と「佐々木朗希」が9位と同じくWBCで活躍した侍ジャパンのメンバーも多くランクイン。さらにソニーオープンで優勝したゴルフの「松山英樹」が5位。昨年W杯カタール大会で活躍したサッカーの「三苫薫」が初めて6位にランクイン。ボクシングの「井上尚弥」も7位となった。 2022年は野球の「大谷翔平」が2位以下に大差をつけて2018年以来の1位。昨年に引き続き大活躍が伝えられており、男女別でも男女とも1位、年代別でも全年代で1位を獲得した。昨年1位だった「イチロー」が2位。2018年以来の首位陥落。昨年3位だったフィギュアスケートの「羽生結弦」が今年も3位。北京オリンピックでは惜しくも4位だったが、多くの人に感動をもたらした。ゴルフの「松山英樹」が4位。2021年のマスターズ優勝に、2022年はソニーオープン優勝など活躍が続いている。 2021年は「イチロー」が、3年連続となる1位。引退して2年以上たつが、いまだに高い人気を集めている。競泳の「池江璃花子」が昨年の10位から4位にジャンプアップ。闘病からの競技復帰と、東京五輪出場が決まったことで、大きな話題となった。 2020年は前年3月に現役を引退した「イチロー」が19年に続き1位に輝いた。。2位が「錦織圭」で前年の4位から上昇、3位が「大谷翔平」で前年と同順位だった。 2019年は調査日の少し前3月21日に引退を表明したイチローが1位に返り咲いた(イチローについては図録3978a参照)。2019年のランキングで目立ったのは、2018年全米オープン、2019年全豪オープンを制覇した「大坂なおみ」が昨年の12 位から6位に上昇、また、数々の日本記録を樹立した水泳の「池江璃花子」が初めて9位にランクインした点である(池江は2月に白血病であることを公表)。“キング・カズ”こと、サッカーの「三浦知良」は8位と2013年以来となるトップ10入りを果たした。 2018年は今季メジャーリーグ移籍後も二刀流選手として活躍が著しい「大谷翔平」が初の1位となった。フィギュアの「浅田真央」は前年に現役を引退したにもかかわらず5位を保っており、人気の高さがうかがわれる。なお、18年1月に亡くなった「星野仙一」が10位にランクインした。 2017年は上位3位は変わらず、横綱となった「稀勢の里」が4位に浮上したのを除くと大きな変化はなかった。 2016年は、日米通算最多安打記録を更新し、調査時点で、史上 30 人目のメジャー通算 3000 安打の期待がかかっていた「イチロー」が3年ぶりに1位。「錦織圭」は2位。昨シーズンから現役復帰した「浅田真央」が引き続き3位。投手と打者の二刀流選手として活躍する「大谷翔平」が4位となった。 サッカー選手がトップテンに入らなかった点、また、「内村航平」が9位となり、はじめて、体操選手がトップテン入りした点もこの年の特徴である。 2015年は、2014 年に全米オープン決勝進出を果たし、快進撃が続く錦織圭選手が初の1位となった。イチロー人気は相変わらずであるが、3〜4位は現役続行の意思を表明した浅田とソチオリンピック金メダルの羽生というフィギュアの両選手が来ており、根強い人気を維持している。プロ野球では、投手と打者の二刀流選手として注目されている大谷翔平がはじめてトップテン入りした。 2014年は、過去9年間連続して1位であったイチローに代わって、2014年ソチ冬季オリンピックでメダルはとれなかったものの全世界的に人々を感動させる演技を行ったフィギュアスケートの浅田真央選手が1位となった(図録3989参照)。2位は昨年に続きイチロー選手が来ている。3位は、昨シーズン、東北楽天ゴールデンイーグルスのエース投手として、日本プロ野球史上初のシーズン無敗で最多勝という成績を残し、巨人との日本シリーズでも目覚しい活躍で自球団のパリーグ初優勝、そして日本シリーズ初優勝に導いた田中将大選手だった。なお田中将大選手は今季メジャーリーグに移籍している。4位は2014年ソチ冬季オリンピック日本男子初金メダルの羽生結弦選手であった。田中将大、羽生結弦両選手については、震災後の東北復興のシンボル的活躍が感動を呼んだことも付記しておくべきだろう。5位には、、今年ACミランに移籍したサッカーの本田圭佑選手が入った。驚くべきは6位の長嶋茂雄元巨人軍選手である。現在は現役選手でも監督でもないスポーツ選手がトップ10にランクされ続けている点に、他に類のない神話的とでも呼ぶべき人気の姿をうかがうことができよう。 1994年からの推移を見ると、いろいろなことに気づかされる。かつての若貴時代の大相撲人気は今とは比べられないほど高く、1994年の1位が若乃花だった点にも当時の空気をうかがわせている。その後1995年〜2013年の19か年は野球選手が1位を占め続けた。トップ10のスポーツ選手の中では野球選手の数がやはり一番多く、日本における野球人気の根強さをうかがわせている。サッカーのスター選手は三浦知良、中田英寿、中村俊輔、香川真司、本田圭佑と変遷をしながら上位を保ってきているが今後1位にまで到達する人気を築くことになるのだろうか?ゴルフは一時期石川遼選手の人気が高かったが最近やや低迷している。 さらにかなりさかのぼって1983年当時の人気度ランキングは図録3989c参照。また、中央調査社の同じ調査による「日本人の好きなプロスポーツ」については図録3976h参照。 1994年以降、トップテンに入ったスポーツ選手は、以下の70人である。
(2014年6月2日収録、2015年9月27日更新、2016年9月6日更新、9月7・8日コメント補訂、2017年7月21日更新、2018年8月14日更新、2019年6月29日更新、2020年10月16日更新、2022年1月3日更新、6月13日更新、2023年6月23日更新、2024年8月3日更新)
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