1980年から1995年まで20万人台で安定していた若年無業者は、2000年には、急増して75万人となっている。この数は、同じ年の労働力調査の44万人と比べてずっと多い。また、この他、労働力状態に関する質問(後段に掲げた調査票参照)に回答しなかった者(労働力状態不詳)がいる。この人数は、調査毎に増加し、2015年には265万人に達している。このなかには、いわゆるニートも多く含まれていると考えられる。 2015年の国勢調査によると、若年無業者は40万人とやや増加した。失業者は152万人から87万人に減っており、雇用状況は好転しているにもかかわらずである。また、労働力状態不詳は265万人と更に増えており、このうちどのぐらいがいわゆるニートか分からないので評価は難しい。 労働経済白書は、以前、ニートを40万人とか60万人とか見積もったが、実態はより深刻である可能性が高い。 なお、同じ国勢調査の結果から都道府県別のニート数(若年無業者数)を図録7364に掲げたので参照されたい。 労働力状態の定義(国勢調査の用語解説から)
以下に、国勢調査の調査票のうち、労働力状態の問の部分を掲げた。9のいずれに印を付けるかで、結果が集計されるのである。
なお、非労働力人口の「その他」は仕事をやめた高齢者が中心であるが、15〜34歳の若年層については、傷病者や障害者がかなり含まれている点に留意する必要があろう。 国勢調査調査票(2000年、部分) (2005年7月30日収録、2006年6月30日更新、2007年2月2日2005年確報、2012年7月16日更新、2017年4月27日更新)
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