対象国は、セックス(性生活)に高い回答率を示した順に、イタリア、オランダ、スペイン、ドイツ、米国、オーストラリア、カナダ、英国、フランス、ギリシャ、イスラエル、クロアチア、ハンガリー、ニュージーランド、チェコ、トルコ、ポーランド、ロシア、南アフリカ、日本、ナイジェリア、メキシコ、中国、マレーシア、タイ、香港、インド、台湾の28カ国である。 まず、ライフスタイル項目の選び方が特異である点は押さえておく必要がある。食事、観光、家族とのレジャー、カーライフといった重要項目が落ちている。「世界セックス調査」ということから、セックスライフ(性生活)と対比できるものが選ばれているのであろうが、シャンパン、チョコレートはいくら何でも同等には比べられないだろうという気がする。まあ、興味本位のアンケート調査ということで気楽に結果を見ることとしよう。 世界平均で上位2位となったのは、「友人との外出」と「セックス」である。この2つは地域別の結果が大いに異なっているのが興味深い。「友人との外出」は同じ欧米でも米国の16%、スペインの35%と大きな差があり、また途上国が特に低いわけでもない。国柄の違いがあっても、宗教、人種毎の違いはないようである。「セックス」はこれとは大きく異なり、欧米で優先順位が高く、アジアで優先順位が低いという明らかな傾向が見てとれる。グラフの国の順番を「セックス」の高い順としたが、図録3995の「胸」と同様、欧米−アジアの対照が明確となっている。 特に、欧米主要先進国として挙げられることが多いイタリアからフランスまでの9カ国は、同時に、セックスが30%以上、項目第1位とセックスライフ(性生活)に力点をおいた国々として、ギリシャ以下の国の追従を許していない。 日本の特徴は、セックスライフが7%と他のアジア諸国と同じく優先順位が低い点と、タイとともに睡眠が20%と非常に高い地位を与えられている点である。 アジア諸国との違いは、セックスライフの比率が他よりは高い点、中国、タイ、マレーシアなどでテレビの優先順位が高いのと比べテレビライフには余り熱心でない点、などである。 その他で目立った点は、スペイン、ギリシャ、ニュージーランドでは友人との外出が3割以上と高い点、フランスではシャンパン、チョコレートを生活スタイルの力点にしている人(?!)が合わせて20%もいる点、インドでは仕事人間が30%もいる点、中国ではテレビが23%で最も多い点、などである。 なお、国別でなく、男女別の集計が、同社によるコメントの中でふれられているので以下に掲げておこう。
「セックス」と「スポーツ活動」は男性の方が女性より重点をおいており、「友人と外出」と「買い物」は女性が男性より重点をおいている状況が明確にあらわれている。セックスに関しては男女の生物学的な特性の違いの反映と考えられるだろう。 (2005年5月13日収録)
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