性別、男女別のたばこ喫煙者率の推移を掲げた。

 「全国たばこ喫煙者率調査」の原資料は、http://www.health-net.or.jp/tobacco/product/pd090000.html。主要国の推移については図録2212、男女別の喫煙率の国際比較については図録2214を参照。

 全体としては低下傾向にある。男女差は以前より小さくなっているが、依然として、すべての年齢で男が女を上回っている。

 各年、男女とも、50歳代から60歳以上にかけて喫煙率がかなり低くまる傾向にあるが、高齢者の健康志向や加齢に伴う身体の負担増が理由と思われる。

 男性は各年齢で喫煙率が低下している。特に20歳代では大きく低下し、60歳以上を除くと最も低くなっている。30歳代から50歳代はいずれも4割程度とまだけっこう高い。

 女性は、2000年代はじめまでの長期的傾向としては、若い女性の喫煙率が上昇し(おやじギャル化)、中高年の喫煙率が低下し、1970年代後半には両者が逆転した。すなわち、昔は、若い娘は水商売の女性を除いて余りタバコを喫わないで、おばさん年齢になるとある程度喫っていたのであるが、それが、若い女性ほど喫煙するように変わったのである。日本は低出生体重児の割合が高くなっているが、その理由としては、若い女性の痩身化や喫煙率の上昇があげられている(図録2246)。

 しかし、この10年には、若い女性の喫煙率が急速に低下し、女性も男性と同様、60歳以上を除くと20歳代が最も喫煙率が低くなっている。20歳代だけでなく30歳代も低下した結果、年齢による差が小さくなっている。

 なお、女性の場合、男性と異なり、50歳代や60歳以上の喫煙率はなぜか横ばいである。

 厚生労働省のホームページは以下のようにコメントしている(2014年段階)。

 「たばこ産業の「平成26年全国たばこ喫煙者率調査」によると、成人男性の平均喫煙率は30.3%でした。これは、昭和40年以降のピーク時(昭和41年)の 83.7%と比較すると、48年間で53ポイント減少したことになります。 年代別にみると、急激な喫煙率の減少傾向が見られる60歳以上は21.1%で、 ピーク時(昭和41年)より57ポイント減少しました。また、平成26年の喫煙率が一番高い年代は40歳代で38.5%でした。

 成人男性の喫煙率は、減少し続けていますが、諸外国と比べると、未だ高い状況にあり、約1500万人が喫煙していると推定されます。

 これに対し、成人女性の平均喫煙率は9.8%であり、ピーク時(昭和41年)より漸減しているものの、ほぼ横ばいといった状況です。 平成26年の喫煙率が一番高い年代は40歳代の14.8%、最低は60歳以上の6.3%です。」

(2006年1月16日収録、2010年12月21日更新、2012年1月28日更新、2013年8月14日更新、2015年3月15日更新、2021年3月12日更新、国民健康・栄養調査の結果を接続)


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