日本の高齢者の労働力率の変化については図録1339、主要国の高齢期の労働力率の変化については図録1400に示したが、ここでは、男女別の平均退職年齢のOECD比較を掲げた。 男性の平均退職年齢は日本の場合68.3歳であり、OECD諸国の中で最も高い。また女性の場合は67.0歳で韓国に次いで高くなっている。 日本の労働者が先進国の中で(またおそらく世界の中で)最も長く働き続ける国民であることを示している。 男性の平均退職年齢を主要先進国(G7諸国+韓国)で高い方から並べると以下である。 1.日本 68.3歳 2.韓国 65.4歳 3.米国 65.2歳 4.カナダ 64.9歳 5.ドイツ 63.7歳 6.英国 63.2歳 7.イタリア 63.0歳 8.フランス 60.7歳 主要先進国の平均寿命は長い方から@日本、A韓国、Bイタリア、Cフランス、Dカナダ、Eドイツ、F英国、G米国の順である(2013年、図録j044)。 日本と韓国は寿命が長く、退職年齢も高くなっており、両者が相関している。ところが、イタリア、フランスは寿命は比較的長いのに退職は非常に早く、逆に、米国は寿命は非常に短いが、退職は遅くなっており、必ずしも両者は並行していない点が目立っている。 平均退職年齢の男女差を見ると(次図)、概して、男性の方が女性より高い傾向が認められる(この点、寿命とは逆)。ただし、韓国、フランス、米国では女性の退職年齢が男性より高くなっている。 ![]() 比較対象となっているのは38か国、すなわち男性の図の順にルクセンブルク、フランス、ベルギー、トルコ、オーストリア、スロバキア、ラトビア、スロベニア、スペイン、イタリア、ギリシャ、ハンガリー、英国、リトアニア、ドイツ、フィンランド、チェコ、ポーランド、デンマーク、スイス、エストニア、ノルウェー、カナダ、オランダ、オーストラリア、米国、韓国、スウェーデン、アイルランド、イスラエル、ポルトガル、コスタリカ、メキシコ、チリ、ニュージーランド、コロンビア、アイスランド、日本である。 (2025年9月28日収録)
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