イスラム過激派などによるテロ攻撃(テロリズム)によって世界的に犠牲者が増加している。テロ攻撃件数の推移については、メリーランド大学のGlobal Terrorism Database(GTD)のデータがよく参照されるが(ネット上のグラフはここから。下にも参考のため掲載)、ここでは、米国国務省のHPに掲載されている数字をグラフにした。米国国務省による州計は、2003年までは「国際テロリズム傾向レポート」によるデータが公表されていたが2005年以降は「テロリズム国別レポート」に衣替えされた(2003年までのデータは図録9360参照)が、ここでは後者の数字を掲載した。 グラフによれば、世界のテロリズムは件数、死者数ともに2008年以降、漸減傾向となっていたが、2013年、2014年には、再度、激増している。これが、イスラム過激派によるテロの増加が要因となっていることは、IS(ISIS、イスラム国)、アルカイダ、アルシャバーブといったイスラム過激派によるテロの犠牲者数が目立っていることからもうかがえる。 冒頭の図に掲げた米国国務省のデータによれば2014〜17年には攻撃件数、死者数とも、毎年、減少していたが、2018年には再度両者ともに増加した。2019年には再び減少に転じている。 2019年の死傷者数の対前年の動きを見ると、国別には全体的に減少している。テロ組織別には、IS(ISIS)本体は減少しているものの支部的な組織が増加している。 国際的なテロリズム組織の概要や分布については、公安調査庁のHP「国際テロリズム要覧 (Web版)」にも掲載されている。
(2015年年2月4日収録、2月5日GTDデータ・グラフ掲載、2月7日佐藤優見解引用、2015年6月20日更新、2016年7月3日更新、7月16日最近のテロ年表、7月24日テロ年表追加、2017年5/24・6/22テロ年表追加、8月12日更新、8月21日年表更新、2019年3月16日・4月22日・24日データ・年表更新、4月28日表修正、2020年7月1日更新)
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