良質なヘルスケアサービスを安価なコストで得たいという欧米諸国のニーズを取り込むため、シンガポールでは、2003年にShingapore Medicine構想を建て、政府と医療業界が一体となって、メディカル・ハブの地域獲得に向けた取り組み、具体的には、保健医療産業への新規投資促進や外国患者の移送経路の整備などを進めていると言われる(経済産業省「平成19年版通商白書」)。 図の通り、実績でも、2000年から2005年にかけ、シンガポールでは外国人患者の受入数が15万人から37万人へと2倍以上に伸びている。今後、この数を2012年には100万人にしよういう野心的な目標を立てている。 シンガポールにとどまらず、欧米からアジアへ健康・医療目的で訪れる者が増加している。グローバリゼーションの一貫として、労働力の海外出稼ぎが進んでおり(図録8100参照)、また頭脳の国際移動も大きくなっている(図録3840参照)が、その一方で、むしろ、低廉なサービスを受けるために特別なサービス供給力をもつ途上国へ先進国から出掛ける場合も増えてくるのだといえる。 以下、アジア・メディカル・ツーリズムに関して、経済産業省「平成19年版通商白書」より引用する。
(2007年8月8日収録)
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