家計調査によると米の消費は大きく減少を続け、パンの消費は横ばいか微増傾向なので、2011年にはじめて年間消費額(二人以上の世帯)でパンが米を上回り、現在(2013〜15年平均)では、パンが29,230円と米の25,394円をかなり上回るに至っている。

 図には県庁所在市及び政令市の米とパンの年間購入額の散布図を掲げた。これを見ても、パンの消費が米の消費を上回っている都市が多いことが分かる。

 米の消費額もパンの消費額もレンジとしては、ほぼ1.8万円の範囲内に納まっており、消費のばらつきに大きな差はない。明治以降に入ってきたパンに比べて伝統食品の米に必需品的性格が強ければばらつきは米の方が小さくなる筈であるが、もはや、そういう状況にはない。

 米の消費額の大きい順に米好きの上位都市をあげると、静岡市、浜松市、新潟市、那覇市、相模原市となっている。仙台市、秋田市、青森市、盛岡市などは特段米の消費額が大きくはなく、米どころの東北地方で米の消費額が多いかというと必ずしもそうとはいえない。

 パンの消費額の大きい順にパン好きの上位都市をあげると、京都市、神戸市、岡山市、堺市、大阪市となっている。近畿地方を中心に西日本の地域でパンを好んで消費する傾向があるといえる(図録0329「朝食はごはんかパンか」参照)。

 消費額で米がパンを大きく上回っている地域としては、札幌市、山形市、那覇市が目立っている(5千円以上超過の都市)。また、パンが米を大きく上回っている地域としては、岡山市、神戸市、広島市、松山市、京都市などが目立っている(1万円以上超過の都市)。

(2016年12月6日収録)


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