男女年齢別にはお年寄りほど「ごはん」派が多く、若い世代ほど「パン」派が多い。特に女性では若い世代で「パン」派が多く、また中年層でも「パン」派の方が多い点で男性と異なる。 地域的には、ほとんどの地域で「ごはん」派の方が多いが、ただ近畿だけは「パン」派が64%と「ごはん」派の2倍となっている点で特異である。逆に米どころをかかえる北海道・東北では「ごはん」派が76%と他地域よりも多い。 食パンの厚さの好みも関西では厚切り、関東では薄切りと嗜好が分かれる。「首都圏では6枚、8枚、5枚の順で人気があり、関西では5枚、6枚、4枚の順で人気があります」(関西と関東の両エリアにてスーパーを展開する「ライフコーポレーション」の広報・中村陽菜さんの言)。 何故だろうか。大手パンメーカー「神戸屋」の広報・中村宗敬さんによると、パンは「東京=嗜好品」「関西=食事」の図式でスタートしているといい、「関東はあんパンから親しんだため、お菓子であり、間食やサンドイッチ用として普及。関西は当社が外国人に食パンを提供したのを機にホテル、レストランを主な販売先として広がりました」と、パンの入り口が異なる点を指摘している(Lmaga.jp記事2022.4.12)。 パン消費の地域分布図は図録7722、県庁所在市別の米・パン・めん類消費については図録7725参照。 小麦の国際価格の高騰により「ごはん」派が増えるか、関心のもたれるところである(図録4710参照)。 このテーマについてはサンプル数は多くないがネット調査の結果が最近公表されたので都道府県別の分布図を以下に引用する(掲載サイト)。青森、秋田、宮城がパン派であるのは意外である。宮城は愛知や神奈川と同じように大都市仙台を擁するからの洋風志向であろうが、青森、秋田は関西からの影響のような気がする。 (2008年4月4日収録、2021年4月30日ネット調査、2022年4月12日食パンの厚さの好みの地域差)
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