2019年6月8日のNHKブラタモリのテーマは「銚子〜銚子はなぜ日本一の漁港になった?〜」だった。もともと海の中の小高い地形(つまり島)だった銚子は、その後、そのために太平洋に突き出す立地となり、黒潮と親潮が出会う好漁場を前面に有していたこともあって、日本一の漁港となった。日本一の漁港としての地位を築けた背景としては、漁港後背地の台地に、かつて江戸時代には干鰯場が立地し、現在は、サバなどを保存する巨大な冷凍庫を有している点、すなわち漁港に域外漁船が大量の漁獲物を持ち込んでもそれを腐らせず処理する機能を有していた点が指摘された。

 こうした銚子漁港に関する放映にともない本図録にもアクセスが増えたので、この機会にデータを久方ぶりに更新した。

 日本の漁港の水揚げ量順位は、主要漁港に対して行われている産地水産物流通調査の結果(水産物流通統計年報として公表)によってランキングされている。この調査は全国3千漁港のうち多くの水揚げ高を占める主な漁港(2017年には208漁港)の流通加工データを集計している。

 これによるとかつてはまぐろ・かつおの水揚げに特徴がある焼津漁港が日本一の水揚げを誇ることも多かったが、2011年以降は、さば、いわしなどに特徴のある銚子漁港が日本一となっている。

 焼津は水揚げ高を縮小させながらも2位を保っていたが、2017年には、釧路の水揚げが急増したため、釧路が2位、焼津が3位となっている。

 なお、まいわしの魚介量が減少する以前の時代には(図録0670参照)、銚子、釧路、境といった漁港が1位を争っていた。

 ここで見ている水揚げ高は重量ベースの水揚げ高のデータであるが、金額ベースでは状況はやや異なる。下図に上位20漁港の水揚げ高とともに平均価格を掛け合わせた水揚げ金額を掲げた。上位5漁港は、水揚げ高では、銚子、釧路、焼津、境、石巻の順であるが、水揚げ金額では、焼津、銚子、八戸、石巻、気仙沼の順となる。日本一の漁港は水揚げ量では銚子であるが、金額では、なお、焼津である。銚子の水揚げの1kg当たり価格は99円であるが、焼津は322円であり、取り扱い魚の単価の差が大きいからこうした違いが生じるのである。

 更新前の1992〜2005年の上位漁港の水揚げ高推移については図録7400x参照。


 冒頭の地図に掲げた上位15漁港の名称を列挙すると、銚子、釧路、焼津、境、石巻、八戸、枕崎、松浦、気仙沼、長崎、紋別、奈屋浦、平内、山川、波崎である。

(2004年6月19日、2006年9月12日更新、2019年6月10・11日更新、水揚げ金額)


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