2004年には、東日本では豚肉の消費額が牛肉を上回り、逆に、西日本では、牛肉の消費額が豚肉を上回っている状況が如実にあらわれていた。ところが、2014年にかけて、東日本で豚肉消費がやや減り、西日本、特に牛肉消費が特に多かった近畿で牛肉消費が減少したので、こうした特徴はやや薄れている。 山形牛の産地、山形で牛肉消費が大きい点、東西出身者が混在している東京では牛肉と豚肉の消費が拮抗している点なども目立っている。 牛肉と豚肉の消費額の地域分布を見ると、もうひとつ、豚肉は地域によらない比較的に安定した消費額を示しているのに対して、牛肉は、西日本で特に消費額が大きく、また全体に都道府県により消費額に何倍ものバラツキがあることも特長として、なお、見てとれる。 この観点からは、東の豚肉、西の牛肉というよりは、豚肉は全国的な消費、牛肉は西日本に片寄った消費といった方が消費実態を正確に表現することになろう。 また、このため、肉類全体では、西日本の消費額が多くなる。このため、2004年には、魚介類は東日本の消費額の方が多く、肉と魚の消費額についても西と東の差が大きかった(図録7237参照)。ただし、こうした傾向は、2014年には、やや薄れている。 肉類消費に関して、全般的に、全国平準化が進みつつあるといえよう。 家計調査を使用し、牛、豚、鶏の肉消費構成比のより長期の変遷を図録7238aで見たので参照されたい。 (2007年1月9日収録、2016年6月14日更新)
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