これを見ると、2014年には、東日本では魚介類の消費額と肉類の消費額がほぼ同等である(北海道・北東北では前者が凌駕)に対して、西日本では、おおむね、肉類が魚介類を上回っている点が目立っている。時系列的に肉と魚は消費が代替的に変化してきた側面が認められる(図録0280参照)。2004年と比較すると、地域的にも、魚介類が減って肉類が増加しているケースが多いことが分かる。ただし、肉類消費が多い近畿では肉類は同レベルで魚介類だけ減少している。こうした変化の結果、東日本での魚介類優位という特徴が消えている。肉と魚の消費に関して全国平準化が進行しているといえよう。 図録7238では、肉類のうち、牛肉と豚肉の消費額の地域差を見たが、これによると、豚肉は全国的に消費が平準化しているのに対して、牛肉は西日本で多く消費される傾向がある。このため、肉類全体では、東日本より西日本の方が消費額が大きいという傾向になっている。 東日本の魚好き、西日本の肉好きといった傾向は、薄まったとはいえ、なお、存続しているが、もともとは海洋性の高い西日本の方が鮮魚消費がさかんである傾向があった(図録7236)ことを考えると、むしろ、西日本では、肉好きが高じて魚消費に代替する程度が高かったといった方が正確であろう。 (2007年1月9日収録、2016年6月14日更新)
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