自分で起業した「創業社長」、2世などの「世襲社長」、そして社員からなった「内部昇格社長」が、それぞれの大学出身社長に占める割合のランキングを示した。出身大学別の社長数そのもののランキングは図録5454参照。

 週刊エコノミストの記事(筆者早川輝之・帝国データバンク産業調査部)によれば、「創業社長」は、人数では日大が4,529人と圧倒的だというが、創業社長率では、日大は29.8%で32位。東京電機大学が48.7%(488人)でトップ。次いで工学院大学の46.3%(478人)である。上位にはその他大阪工業大学、東京理科大学などが目立っており、全体として、理工系の大学が多い。

 「世襲社長」では、構成比が最も高いのは甲南大学で65.6%(1,301人)であり、成城大学、愛知学院大学、成蹊大学が続く。おぼっちゃま大学のイメージが強い私立大学が多い点が興味深い。「京南大学法学部」が舞台の加山雄三主演の若大将シリーズの映画(1961〜81年18作)を連想させる(図録5665参照)。

 「内部昇格」や「外部招聘」の社長比率では東大や京大が高い。しかし、内部昇格で社長になる割合は各大学出身社長の中の2割以下とそれほど高くはないことに気づかされる。なお、図には示していないが、「外部招聘」では、東大(268人)が圧倒的な卒業生数の差がある日大(270人)に迫り、2位に京大、3位に阪大と国立3大学出身者が目立つという。

 図に掲げた大学は、創業社長では、東京電機大、工学院大、神奈川大、拓殖大、国学院大、大阪工業大、東京理科大、中央大、九州産業大、名城大、世襲社長では、甲南大、成城大、愛知学院大、成蹊大、立教大、慶応義塾大、同志社大、日本大、学習院大、東京農業大、内部昇格社長では、京都大、東京大、大阪大、神奈川大、神戸大、中央大、上智大、早稲田大、東京理科大、東北学院大である。

(2015年5月6日収録)


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