更新後ファイルは図録3989b

 4年に1度のラグビーの祭典、ラグビーの第8回ワールドカップ(W杯)イングランド大会の第2日に当る2015年9月19日(日本時間20日)、世界ランキング13位の日本が過去2回優勝している南アフリカ(同3位)と1次リーグB組の初戦を戦い、34-32で破る歴史的勝利を得た。W杯でこれまで南アフリカに勝ったのは優勝経験のあるニュージーランド、オーストラリア、イングランドの3チームのみ。また、過去7回のW杯で1勝しかしていない日本に対して南アフリカは25勝4敗。まさにこの勝利は奇跡に近いといえる(毎日新聞2015.9.21による)。

 ここでは。ラグビーの国際組織であるワールドラグビー(World Rugby)により、ラグビーの競技人口5万人以上の上位18位の国々の競技人口と 世界ランキングを掲げた(なお、旧国際ラグビーボード(評議会)(IRB)は、2014年11月19日よりその組織名称を「World Rugby」に変更している)。

 ラグビーはサッカーと同様ストリートフットボールから誕生したと言われる。伝説では1823年に、英国イングランドのパブリックスクールであるラグビー校でエリス少年がフットボールの試合中にボールをもって走り出したのが起源。

 ラグビーの起源となったイングランドで競技人口は200万人以上と最も多い。図録3989a(興味・関心のあるスポーツの主要国比較)でも英国は6位にラグビーが顔を出しており、主要国の中で10位以内にラグビーが入っているのは英国のみである。第2位は米国の145万人、第3位はオーストラリアの62万人、第4位は南アフリカの42万人となっている。日本は11.5万人で第12位である。

 米国ではラグビー人気が高まっており、「米スポーツ・アンド・フィットネス産業協会によれば、2008年から13年までの間、米国のラグビー人口は8割増。「米国で最も急成長しているスポーツ」としている。米国ではアメリカンフットボールが人気があるが、ヘルメットが凶器になる例があり、近年では危険視されている。そのため、ラグビー人口が増えているようだ」(東京新聞2016年6月16日)。こうした中で、プロラグビーが2016年から米国で初めてスタートしている。2016年は、サクラメント、サンフランシスコ、サンディエゴ、デンバー、コロンバスの5チームが各チーム12試合を行って優勝を決める。

 世界ランキングは必ずしも競技人口には比例していない。競技人口9位のニュージーランドが第1位であり、競技人口3位のオーストラリアが第2位である。競技人口2位の米国は16位の過ぎない。日本は世界ランキングは11位と競技人口の12位を上回っている。これは、冒頭にしるした南アフリカに対する勝利で13位から躍進したためである。後段に掲げた2007年当時と比較すると競技人口はほとんど変わっていないが、世界ランキングは18位から徐々に上昇してきていたことが分かる。

 下には、国際共同調査のISSP調査の回答結果から見たラグビー愛好度のランキングである。するスポーツ、見るスポーツの両面で、トップはニュージーランド、2位は南アフリカとなっている。ラグビーのふるさとイングランドを含む英国は、するスポーツとしては4位、見るスポーツとしては6位となっている。日本も見るスポーツとしては比率は低いが8位となっている。

 するスポーツ、見るスポーツの両面で国別のラグビーの愛好度、普及度の違いはかなり大きいことが図からうかがえる。

 なお、対象となっている国・地域を競技人口の多い順に掲げるとイングランド、米国、オーストラリア、南アフリカ、フランス、アイルランド、スコットランド、フィジー、ニュージーランド、アルゼンチン、カナダ、日本、スリランカ、ウェールズ、中国、マレーシア、ブラジル、スペインである。


 以下は更新前の旧図録とそのコメントである。


 4年に1度のラグビーの祭典、ラグビーワールドカップのフランス大会が2007年の秋に開催された。ここではラグビーの競技人口上位10位の国々の競技人口とIRB(国際ラグビー評議会)による世界ランキングを掲げた(この図録は東京新聞2007.7.15を参照した)。

 ラグビーはサッカーと同様ストリートフットボールから誕生したと言われる。伝説では1823年に、英国イングランドのパブリックスクールであるラグビー校でエリス少年がフットボールの試合中にボールをもって走り出したのが起源。

 ラグビーの起源となったイングランドで競技人口は100万人以上と最も多い。図録3989a(興味・関心のあるスポーツの主要国比較)でも英国は6位にラグビーが顔を出しており、主要国の中で10位以内にラグビーが入っているのは英国のみである。第2位は南アフリカの40万人、第3位はフランスの20万人となっている。日本は12.5万人で第6位である。

 世界ランキングは必ずしも競技人口には比例していない。競技人口5位のニュージーランドが第1位であり、競技人口4位のオーストラリアが第2位である。競技人口1位のイングランドは7位の過ぎない。日本は世界ランキングは18位とかなり低い。

(2007年7月17日収録、2015年7月11日ISSP調査結果付加、9月21日更新、9月23日組織名変更反映、2016年6月17日米国事情)


[ 本図録と関連するコンテンツ ]



関連図録リスト
分野 教育・文化・スポーツ
テーマ  
情報提供 図書案内
アマゾン検索

 

(ここからの購入による紹介料がサイト支援につながります。是非ご協力下さい)