全国に20社以上の神社がある信仰の合計は約5万社であり、そのうち全国に分布している八幡信仰が7,817社と15.9%を占め、最も多い。第2位の伊勢信仰は東日本に多いが中部地域にも浸透している。第3位の天神信仰は西日本で目立っている。 都道府県別には新潟県の神社数が最も多く、兵庫県、福岡県がこれに続いている。最も少ないのは沖縄県であり、和歌山県がこれに次いでいる。 全国の神社の多くは宗教法人である神社本庁に属しているが、宮司人事等の問題で神社本庁の支配から離れる神社もある(下表参照)。「離脱すると、本庁の定める神職資格などが失われるが、既に離脱した梨木神社(京都市)の多田隆男宮司(66)は「困ることは何もない。むしろ本庁への負担金の納付義務がなくなり助かった」。気多大社(石川県)の三井孝秀権宮司(55)も「本庁の束縛を受けず、時代にあった宗教活動ができるようになった」と話す」(東京新聞2017年9月25日)。
東京新聞(2020.11.18)によれば、、「こんぴらさん」の愛称で知られる香川県琴平町の金刀比羅宮は11月17日、「神社本庁(東京都渋谷区)から離脱したと発表した。離脱の理由は、昨年11月の天皇陛下の即位関連儀式「大嘗祭」を地元で祝う「大嘗祭当日祭」を巡り、本庁が約束していた供え物「弊帛料」(5000円)が届かなかったためという。 同宮は大正天皇の大嘗祭で創作された歌舞を宮内省の楽師から指導してもらい、約100年前から「讃岐風俗舞」として継承し、当日祭でも披露した。皇室との特別な縁を誇りとするだけに、本庁の対応を「天皇陛下に対しても不敬極まりない行為」と批判していた。 同宮は2月に離脱方針を決めて法的手続きに入り、10月20日に文部科学相から離脱が認証されていた。今後は単一の宗教法人として宮司交代などを判断できる。幣帛料は今年1月末、本庁の地方機関の香川県神社庁から現金書留で送られてきたという」。 背後にどういう対立があったかは不明であるが、奇妙な話である。 以下に各神社信仰についてあらましをまとめた。
(2007年12月10日収録、2017年7月5日神社本庁から離脱した有力神社の表、9月25日補訂、2020年11月18日金刀比羅宮離脱)
[ 本図録と関連するコンテンツ ] |
|