新聞を自宅で定期購読している人の割合は下がり続けている。

 年齢計では2008年度の88.6%から2022年度の58.3%へと30.3%ポイントの減である。

 中でも、全国紙をとっている人は、同期間に55.1%から27.0%へと減小幅が地方紙と比べて大きい(下図参照)。


 年齢別に見ると、60代は同期間に93.6%から73.3%へとそれほどは減っていないが、30代では79.9%から30.3%へと半減以下と減少幅が大きい。

 近年、新聞の広告に健康食品や補聴器などの治療器具が多くなっているのは、高齢者が読むことを前提してだろう。さらに紙面の内容についても、左派的な色彩が濃かったり、年金や健康・医療などの記事が多いのは、高齢者のノスタルジーや現今の関心事に訴えるからであろう。

 そうだとすると、ますます、若年層が新聞の定期購読から離れていくのもいかんともしようがない。

 県紙・地方紙の購読率が2008年度から21年度にかけて、27.6%から23.8%へと比較的堅調を保っているのは、地元のニュースや地域密着型の催事・人事情報、訃報などに得難いものがあるからだと推測される。全国紙も、本社・海外部門を数紙が通信社として統合するとともに、支局を地方紙に衣替えするのが一つの生き残り策かもしれない。

 県紙・地方紙・ブロック紙の各地域における勢力については図録7460参照。

(2021年3月11日収録、2022年9月4日更新、12月13日更新)


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