文化庁が実施した「国語に関する世論調査」では1カ月の読書量を調査している。これをもとに読書量(年次、年齢別)、及び本を読まない者の比率(年齢別)をグラフにした。

 2013年度には16歳以上の国民の47.5%は1カ月に一冊も本(雑誌、マンガを除く)を読んでいない(2008年度の46.1%から増加)。1〜2冊読んでいる者は34.5%である(2008年度の36.1%から減少)。3〜4冊、5〜6冊、7冊以上読む人の割合は、いずれも若干ではあるが、2008年度から2013年度にかけて増加しているので、読む人と読まない人が両極分化してきているともいえる。

 2023年度には16歳以上の国民の62.6%は1カ月に一冊も本(雑誌、マンガを除く)を読んでいない。2023年度にかけての10年間の動きは非常に大きく、全体に本を読まなくなっていることが明らかとなった。

 1か月に1冊も本を読まない者の比率の変化を2002年度、2008年度、2013年度、2023年度と4年次にわたって年齢別に追ってみると、70歳以上を除いてこの10年間の低下幅が最も大きくなっていることが分かる。

 年齢別には、50歳以下で変化が大きく、60歳代、70歳以上と変化幅が小さくなっている。

 こうした動きには、活字を読む習慣のある世代が高齢化している影響もあると考えられる。新聞や雑誌の読者層が概して高年齢化しているのと平行した現象といえよう(新聞については図録3957、雑誌については図録3969b参照)。

 2023年度の50歳以下の各年齢層の比率は、若い世代ほど高くなっており、若い世代ほど活字離れが進んでいるとは言えないデータとなっている。学校で身についた本を読む習慣が若い世代ではなお失われていないからだと考えられる。

(2009年9月22日収録、2015年1月14日更新、2024年9月18日更新)


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