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予選リーグにおいて、日本代表は初戦の対ロシアに勝利したばかりでなく、2戦目の対アイルランド戦においても、優勝候補で開幕時には世界ランキング1位だった相手には到底敵わないであろうという大方の予想を裏切って、大金星をあげた。 第3戦のサモア戦も4トライを決め、勝ち点5を獲得したので、日本は第4戦スコットランド戦で、勝つか引き分けでA組を1位通過。負けてもボーナスで2点を加えれば、スコットランドには勝ち点で抜かれず、並んだアイルランドには直接対決で勝っているため1位となる。ボーナス点1の場合は、スコットランドに4トライ以上で得られるボーナス点1を与えなければ2位通過。4トライ以上を取られると勝ち点で並び直接対決で敗れているため、3位で1次リーグ敗退となる。日本がボーナス点を取れずに負けた場合も敗退が決まる。 そして、第4戦の強敵スコットランド戦も勝利し、目標であったベスト8を達成した。A組を首位で通過したので、決勝トーナメント初戦は対ニュージーランドではなく、対南アフリカということになった。 試合を見ていると、海外出身選手も多く抱え日本代表選手も全体として大きくなったとはいえ(下表参照)、なお、海外の代表選手とは体格差が存在しているように感じられる。 そこで決勝トーナメント初戦の相手、南アフリカとの体格差を示すグラフを見てみると、平均身長は日本183cmに対して、南アフリカ186cmと1.6%超である。一方、平均体重は日本100kgに対して南アフリカ103kgと3.0%超であり、体格差は2〜3%だと考えられる。 こうした平均値での体格差は対スコットランドとほぼ同等であるが、違いは、南アフリカの場合、大きい選手はやたら大きく、中位以下の選手は日本とあまり変わらないという体格の分布にメリハリがきいている点にある。何と体重では中位以下の選手は南アフリカの方が軽い場合が多いのである。つまり、重量フォワードのぶつかりあいでは南アフリカに優勢性がある一方で、中軽量選手のすばしこさでは互角以上ということなのである。 4戦目の相手、スコットランドとの体格差を示すグラフを見てみると、平均身長は日本183cmに対して、スコットランド187cmと2.2%超である。一方、平均体重は日本100kgに対してスコットランド103kgと3.0%超であり、体格差は2〜3%だと考えられる。3戦目の相手であるサモアは体重差が特に大きかったのと比較すると身長・体重ともにスコットランドが勝っているという状況である。空中戦に気をつける必要があろう。実際、ラインアウトにおけるボールの競り合いではスコットランドの方が優位であった。 3戦目の相手、サモアとの体格差については、平均身長は日本183cmに対して、サモア186cmと1.6%超に過ぎないが、平均体重は日本100kgに対してサモア106kgと6.0%超であり、特に体重において体格差が大きいと言えよう。 今回大会参加国・地域のラグビーの競技人口と開幕時の世界ランキングについては図録3989b参照。
(2019年10月2日収録、10月6日対スコットランド、10月11日スコットランドの選手名がサモアと同じになっていたのを訂正、10月14日対南アフリカ)
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