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 OECDの介護に関する報告書では介護職について女性の割合が非常に高い職業だという点を示すために、世界全体の職業分類別の男女比率データを掲げている。ここでは、これを図録として示した。

 職業分類は国際職業分類(ISCO-08)2桁分類によっている。2桁分類の職業名称は厚生労働省の仮訳によっている(該当webサイト)。

 女性比率の最も高い職業は、保育・介護ケア職(身の回りサービス従事者)であり、保健分野の凖専門職がこれに次いでいる。3位は「清掃員、ヘルパー」、4位は事務員であり、5位は医師、看護師などの医療関係職、6位は学校の先生などの教育職である。

 日本だけでなく、世界的にこうした職業では女性が多いことが分かる。特にケアに関連する1位、2位、5位の3職業で女性が多い点が目立っている。

 一方、男性比率の最も高い職業は、建設、ドライバー、軍人の順である。

 日本の統計調査における就業者の職業分類は必ずしも国際職業分類には一致しておらず、ILOのデータベース上の職業別就業者数のデータも2桁分類のような日本の中分類か小分類に当たる少し細かい分類となると組み替え可能なものしか得られない。

 そこで、限られた分類職業であるが、得られるデータの世界との比較を表示選択で示した。

 日本においても世界的傾向と同じに、ケア職・教育職・清掃職などは女性が多く、屋外職・運転職・保安職などは男性が多い。しかし、世界と比べて日本はケア職・教育職の女性比率はそれほど高くなく、経理事務職、対個人サービス職では高くなっている。

 未開部族など伝統社会の男女分業については図録1019参照。

(2024年2月21日収録)


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