政府の社会保障・人口問題研究所では、毎5年に実施する「出生動向基本調査」(2005年は国勢調査に合わせて繰り上げ実施)、別名「結婚と出産に関する全国調査」の中で独身者を対象とした調査を1982年から行っている。

 独身者の結婚の意思については、「いずれ結婚するつもり」が9割前後と多い。男では1997年まで、女では2002年まで、この値は低下傾向にあったが、それ以降、ほぼ横ばいに転じており、いまでも、結婚する意思のあるものが大半を占めている。ところが、2021年には男81.4%、女84.3%へと大きく落ち込んでおり、「大半」と言えるか微妙になっている。

 一方、「一生結婚するつもりはない」と回答した人は、男女とも上昇傾向にあり、2015年には、男で12.0%、女で8.0%に達し、2021年には男17.3%、女14.6%と一段と増えている。1982年からの男女別の動きを見ると、男の上昇傾向が目立っていたが、2021年は女の急増が目立っている。実際の生涯未婚率は男が25%台、女が16%台となっており(図録1540参照)、男の場合は、「一生結婚するつもりはない」人以外でも結婚にいたらない者(意図せざる非婚者)が特に多いという状況になっている。

 また「不詳」は最近は減ってきており、結婚派と非婚派の両極に分解する傾向にあるといえる。

 次ぎに、異性との交際状況であるが、婚約者・恋人がいると回答した者の合計は男より女の方が多い。付き合っているかどうかの認識に男女で差があるようである。

 時系列的には、2002〜05年から、男女とも低下傾向にあり、未婚率の上昇の背景となっている。

(2006年9月29日収録、2011年11月26日更新、2017年8月12日更新、2023年2月10日更新)


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