日本人の好きな季節と月は図録4355で見た。ここでは、日本人の好きな曜日と時間を図録化した。 曜日としては「土曜」が好きな人が50%を超え、最も多い。次ぎに好きなのは「日曜」である。土曜より日曜の方が好きな人が少ないのは、休日の終わりを実感するいわゆる「サザエさん症候群」が若干影響している可能性がある。 3番目には「金曜」であり、月曜から木曜をかなり上回っている。 1983年の前回調査と比較すると(下表も参照)、上位3つの順位は変わらないが土曜が60%から53%へ、日曜が53%から45%へと減少しているのに対して、金曜は19%から25%への増加となっている。週休2日制の定着とともに「花金」人気が高まったためと考えられる。 1983年からの変化でもうひとつ目立っているのは、金曜にシフトした以上に、土日が好きな人が少なくなったことである。この間、高齢化や雇用形態の多様化が進み、週間サイクルにシンクロせず、「毎日が日曜日」(城山三郎1976年刊の小説題名)状態にある人も増えたのではないかと思われる。 最も人気のない曜日は「火曜」であったが、月曜から木曜でも5〜8%ぐらいの人が好きだと言っているのが興味深い。
つぎに、1日の時間帯では、普通は寝ている深夜を好きという人は少ないが、昼より夜が好きとされている。夜6時から12時は大体同じように好まれているようだ。要するに自由時間が好きなのである。 それでも昼の活動時間も9時から昼の3時頃までは20%弱の人が好きだと言っている。昼の3時から夕方6時までは人気がない。 年齢別の数字は公表されていないが、男女ともに若年層は21〜24時や0〜3時の深夜帯を好む割合が平均より高く、高年層は6〜9時の朝時間を好む割合が平均より高いと報告されている。 なお、好きな時間の方は1983年には調査されていなかったので比較が出来ない。 以上、当たり前のような結果であるが、数字であらわされるとそれなりに興味深いものである。 (2010年5月24日収録)
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