調査対象国全体を通して男女を比較すると、各国とも、男性の方が女性より交際経験なしの比率が高いという傾向がある。これは、いずれは出産行動にむすびつく可能性の高い異性関係に対して、男性より女性の方がそれを無視した行動はとれないという本能的な性の違いをあらわしているのだと理解できる。 各国比較に関しては、日本の男性の交際経験なしの比率が際立って高い点が目立っている。 他方、女性に関しては、日本の女性の異性との交際経験なしは、2005年には韓国やフランスより低く、2010年にはフランスとほぼ同等である。つまり国際的に中位のレベルにある。 このように、日本の特徴は、男性の異性との交際なしの比率が最も高い点と同比率について、男女差が非常に大きい点にある。 フランスというとフランス映画などから恋愛のさかんな国というイメージがあるが、この調査を見る限りは、男性は日本に次いで、また女性は調査5カ国の中で2005年は最も異性との交際なしの比率が高く、2010年は日本に次いで同比率が高く、一般的なイメージとは反対である。性パートナーの多数化もフランスの場合は低い程度に止まっており(図録2263参照)、当図録と整合的である。 なお、2005年については、男女×年齢別の結果が得られるので、参考までに以下に掲げておいた(2015年8月の更新まではこれを本図録のメイン・グラフにしていた)。日本の20代男性、及びフランス20代女性の交際経験なし比率が高い点が目立っている。 (2008年11月12日収録、2015年8月8日更新)
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