イプソス社が行った「住宅モニター調査」から各国において不動産を購入する際に重視する特性は何かについての調査結果を掲げた。
途上国まで含めた調査対象30カ国の平均での重視する不動産特性トップ5は、
- 「金額に見合った価値」(資産価値)
- 「立地の良さ」(立地)
- 「犯罪率の低さ」(治安)
- 「公共交通へのアクセス」(公共交通)
- 「地域のインフラ」(インフラ)
だった。
図に掲げた主要8カ国において重視されている不動産の特性を見ると、以下のような特徴が認められる。
- 各国では、世界平均の上位2特性、すなわち「資産価値」、「立地」のいずれかがトップ
- ただし、韓国だけは「公共交通アクセス」がトップ
- 「庭など屋外スペースの広さ」は、西欧諸国では30%以上で第3位に入るなど重視されている一方で、日韓ではそれぞれ8%と低い位置づけ(図録2276参照)
- 「治安」の重視は米国が50%でトップ、日本が40%、英国が36%でこれに次ぐ(治安重視度の30か国比較は末尾のグラフ参照)
- 「公共交通アクセス」の重視は韓国が58%で最も高く、日本が42%でこれに次ぐ
- 「プライバシー」の重視は日本が29%でトップ、そして米国がこれに次ぐ
それぞれのお国柄がうかがえて興味深い。
以下に、治安重視度の30か国比較を参考に掲げた。上位は、南アフリカ、米国、チリ、ペルー、メキシコ、アルゼンチン、日本、ブラジルの順であり、実際に治安の悪い南米諸国などが上位にあらわれている。
ただし、日本は実際に治安が悪いというより、治安に敏感だから重視度が高くなっていると考えられる(実際の治安と体感治安の関係については図録
2785a参照)。