世帯の構成人数の縮小は世界的傾向である。これを概観するため、世界各国の世帯人員別の世帯数構成比をグラフにした。国は大陸別に世帯人員2人以下の世帯数割合の高い順に並べた。

 日本の世帯員数別世帯数とその推移については図録1188に掲げた。またOECD諸国の一人暮らし比率とその変化は図録1189d参照。

 大陸別の基調を見るとヨーロッパや西欧植民地として出発した北米・大洋州ではどの国も少人数世帯(1人〜2人世帯)が多い点が目立っている。その他の大陸では少人数世帯が多い国もあれば少ない国もあるのと対照的である。

 アジアでは日中韓の東アジアでは少人数世帯が比較的多く、他方、インド、タイ、パキスタンなどでは、むしろ世界の中でも大人数世帯が多い国となっており、地域として家族形態が多様であるといえる。

 東アジアの中でも日本は少人数世帯が多く、1人世帯は32%とヨーロッパの上位3位に次ぐ水準であり、また、2人以下世帯は60%とこれも欧州や北米・大洋州並みとなっている。これは。もともと家族構成が小さかったヨーロッパなどと異なり、戦後の社会変化の中で大きく進展した結果である(上掲図録参照、ひとり暮らし高齢者比率推移の各国比較は図録1308)。

 南米やアフリカでは1人〜2人世帯ばかりでなく各世帯員数別の世帯がそれぞれ存在しており、6人以上の世帯もかなり多いのが特徴である。

 取り上げた国は40カ国であり、具体的には、グラフの並び順に、日本、韓国、中国、イラン、ベトナム、フィリピン、バングラデシュ、インド、タイ、パキスタン、カナダ、米国、オーストラリア、ニュージーランド、チリ、ブラジル、コロンビア、ペルー、メキシコ、ベネズエラ、ドイツ、スウェーデン、オーストリア、英国、ベルギー、チェコ、ハンガリー、イタリア、ベラルーシ、フランス、ロシア、ルーマニア、スペイン、ポルトガル、ポーランド、ギリシャ、、南アフリカ、ウガンダ、エチオピア、エジプトである。

(2016年6月13日収録)


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