2017年1月11日の大統領就任前の記者会見でトランプ次期大統領は日本などとの貿易赤字に強い不満をぶつけ、実業家を揃えた新政権で米国の利益を最優先した貿易交渉を進める考えを示した(東京新聞2017.1.13)。会見前から、メキシコに進出を予定していた米国や日本の自動車会社に対して、メキシコではなく米国国内に工場を新設するようツイッターで増税を示唆するなどして圧力をかけていた。

 このため図録5040に掲げた主要国の貿易収支の推移グラフへのアクセスも増えていた。

 米国の貿易赤字の内訳となる中国、日本、メキシコとの輸出入の状況は図の通りである。日本は、中国やメキシコへの資本進出を通じ、両国の現地子会社から米国に輸出している側面が大きいので、名目上の輸出入額より米国の貿易赤字へのコミットメントの程度は大きいと考えられる。

 そして大統領就任後、やはり米国に不利と言うことで、実際、米国はTPP交渉からも離脱したのだった。

 日本の対米貿易収支の推移については図録5052に掲げたので参照されたい。

 当図録に関する最新データは図録8782参照。

(2018年3月2日収録)


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