一般に、中国本土以外で、国籍が中国にある中国系人口を「華僑」、国籍が居住国にある中国系人口を「華人」と呼ぶ。ここでは、両者を合わせた華僑・華人が世界にどう分布しているかを図にした。データは1980年前後から90年前後とやや古い。

 データ対象国は、台湾、香港、マカオ、インドネシア、マレーシア、タイ、シンガポール、フィリピン、ミャンマー、ベトナム、インド、日本、カンボジア、ブルネイ、韓国、サウジアラビア、英国、フランス、オランダ、ドイツ、米国、カナダ、パナマ、オーストラリア、ニュージーランド、その他オセアニア、ブラジル、ペルー、エクアドル、スリナム、ベネズエラ、アルゼンチンである。

 中国本土以外の華僑・華人人口の合計は、台湾・香港・マカオに2,700万人、その他世界に2,300万人(うち2,000万人はアジア)である。合わせて5,000万人程度(図録8580によれば20〜30年後の2010年には7,000万人。こちらに同年の台湾、香港、シンガポール等の中国系人口も)。

 台湾・香港・マカオ以外の国別では、インドネシアが600万人で最も多く、マレーシアの453万人、タイの450万人が続いている。

 もっとも出典の若林敬子「中国人口超大国のゆくえ」岩波新書(1994)によれば、以下のように国際間の流動も激しい。
  • インドネシアでは中国人排斥事件による華僑の帰国で83年以降380万人に減少
  • ベトナムは75年の南北統一・社会主義国化以前は145万人、70年代以降の中国系難民の流出で70万人、さらに87年には28.5万人に減少
  • オーストラリアでは83年の12万人が86年に21.5万人に増加
 なお日本では、91年17万人、03年46万人へと増加(図録1180参照)

(2005年7月9日収録)


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