熱帯の東南アジアでは様々な果物が一年中を通して出回っており、東南アジア旅行の楽しみのひとつとなっている。

 東南アジアの16種の果物の市場での出回り時期を図にした果物暦を作成した。地域はインドネシア、フィリピン、タイのそれぞれの首都であるジャカルタ、マニラ、バンコクである。

 果物の中には、バナナやパパイヤなどどの地域でも一年中市場に出回っているものもあれば、ドリアンのように、どの地域でも採れるが時期がそれぞれの地域で限定的なもの、あるいはパンノキの実やリュウガン、レイシのように採れない国がある場合もある。

 東南アジア諸国は一年中暖かい気候が続くが、降雨については雨季と乾季がある。大きくはアジアモンスーンの影響で日本と同様に夏が雨季、冬が乾季の国が多いが、ジャカルタ(インドネシア)は気流が逆転する影響で日本の夏に当たる季節が乾季で冬に当たる季節が雨季となっている(図録4335参照)。

 このためと思われるが、図の3カ国で共通して採れる果実でも、季節性のあるドリアン、パンノキの実、マンゴー、マンゴスチン、ランブータンなどでは、インドネシアとフィリピン、タイでは出回り時期が逆になっている。

 取り上げた16の果物は、グヤバノ、ココナツ、ドリアン、パイナップル、バナナ、パパイヤ、バンレイシ、ギュウシンリ、パンノキの実、マレーフトモモ、マンゴー、マンゴスチン、ランブータン、リュウガン、レイシ、レンブである。

(2009年6月19日収録)


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