総務省統計局が実施している家計調査によれば、家庭におけるギョウザ(餃子、ぎょうざ)の消費金額が大きい市のベスト5は、宇都宮市、浜松市、鹿児島市、宮崎市、静岡市であるが、特に、「宇都宮餃子」というブランドをもち「ギョーザの街」として知られている宇都宮市が年間購入金額4,706円と全国平均の1,837円の2.6倍と消費が特段に多くなっている。

 実は、宇都宮餃子ブランドを確立することになった「餃子で町おこし」は、1990年頃、宇都宮市の職員がこの図録の元となった総務省の家計調査の当時の結果を見て、まちづくりに活用しようとしたことからはじまるという(五十嵐幸子「秘訣は官民一体 ひと皿200円の町おこし:宇都宮餃子はなぜ日本一になったか」小学館101新書、2009年)。

 浜松市も第3位の鹿児島市を大きく引き離して第2位となっているのが目立っている。同市は2007年に政令指定都市(政令市)に移行したため、08年から家計調査の対象都市となり、はじめて第2位であることが確認されたのである。浜松市では「地元の愛好家や専門店などが集い、06年に浜松ギョーザ学会が発足。隠れた名物だったギョーザを全国へPRし、地域振興へとつなげる動きが始まっている。」(日経新聞2009.10.7)

 ちなみに消費金額の最も少ないのは那覇市である。

 ここでの対象は生あるいは焼いたギョウザであり、冷凍食品のギョウザや外食で食べるギョウザは含まれない。

 なお、2008年は、1月に中国産冷凍ギョーザ中毒事件が起こった年であり、この影響で、全国で購入金額が前年の2,246円から18%減となっていた点に留意が必要である(図録0230)。

(2008年2月8日収録、2009年10月10日更新、11月13日宇都宮餃子について追加)


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