夫婦のいずれかが外国人の結婚を国際結婚ととらえ、婚姻件数総数に占める国際結婚の比率を都道府県別に示した図を作成した。

 国際結婚の時系列推移については図録1190参照。

 全国平均では国際結婚が3.7%を占めているが、最もこの比率が高い愛知では5.7%となっている。

 愛知を含め国際結婚の比率が4.3%以上の地域は高い方から以下である。

・愛知
・東京
・岐阜
・群馬
・千葉
・沖縄

 大都市圏で国際結婚が多いのとそれ以外では沖縄で特段国際結婚が多いのが目立っている。

 逆に国際結婚の比率が低いのは低い順番に以下の地域である。

・徳島
・岩手
・高知
・北海島
・宮崎
・鹿児島

 四国、南九州、東北、北海道で国際結婚が少なくなっていることが分かる。

 外国人妻と外国人夫のどちらの結婚が多いかを見ると沖縄で圧倒的に外国人夫が多いのを除くとすべての都道府県で外国人妻の方が多くなっている。ただし、以下の地域では両者の数がほぼ近接している。

・青森
・山口
・長崎

 国際結婚が多い地域は、そもそも外国人が多く住んでいて国籍を異にする男女の交流も多くなる地域ではなかろうかと考えて、下図に、外国人居住比率と国際結婚比率との相関図を描いた。

 確かに、外国人が多く住んでいる地域ほど国際結婚が多くなる傾向が認められる。点線は一次回帰線である。

 ただし、沖縄だけは外国人居住比率を大きく上回って国際結婚が多くなっていることにも気がつく。これは、ここでの外国人居住比率には軍人・軍属、すなわち米軍の兵士等が含まれていないため、及び長い間米軍の占領下にあったため、国際結婚の伝統が強くなっているため、あるいは非居住外国人の親類・知り合いが多いためと考えられる。

 逆に、東京は外国人が多い程には国際結婚が多くない。


(2020年12月27日収録、2021年5月19日更新) 


[ 本図録と関連するコンテンツ ]



関連図録リスト
分野 地域(国内)
テーマ  
情報提供 図書案内
アマゾン検索

 

(ここからの購入による紹介料がサイト支援につながります。是非ご協力下さい)