R&D(研究開発)は経済の成長を促進する重要な要素として、各国とも、公的機関で直接的に研究開発を進めるとともに、企業のR&D(研究開発)に対して、公的資金を投入したり、税制優遇を行ったりしている。税制優遇については、図録6050で見たので、ここでは、公的資金投入の程度を国際比較した図を掲げた。

 図に見るように、日本の場合は、企業のR&D(研究開発)に対する直接公的資金投入額の対GDP比(%)が0.027%とかなり低いレベルに止まっている(OECD平均0.072%の半分以下であり、OECD33か国中、下から8位)。

 軍事技術の開発は国の安全保障に関わるものとして政府が補助・支援する場合が多くなってくる。米国、ロシア、イスラエルなどの公的資金比率が高く、日本の比率が低いのには、そうした要素も影響しているのではないかと考えられる。

 なお、R&D(研究開発)への公的支援は公的資金から税減免にシフトしているという点については図録6050参照。

 図の対象国は、比率の小さい順に、OECD33か国(ギリシャ、メキシコ、スロバキア、ポーランド、オランダ、カナダ、ポルトガル、日本、オーストラリア、スイス、トルコ、イタリア、ニュージーランド、エストニア、デンマーク、アイルランド、ルクセンブルク、ハンガリー、ベルギー、英国、フィンランド、アイスランド、ノルウェー、ドイツ、スロベニア、スペイン、チェコ、スウェーデン、フランス、韓国、イスラエル、オーストリア、米国)、及びそれ以外3か国(中国、南アフリカ、ロシア)である。

(2011年10月11日収録)


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