内閣府の世論調査結果から、生鮮食品など日常の買物の店をきいた地域別の結果を図にした。

 買い物の場所としては、いまや、スーパーなどの大型店が主たる位置を占めるに至っている(買物場所の変化は図録5640参照)。

 大型店の中では「家に近い大型店」が49.0%を約半数を占め、「家から遠い大型店」も18.5%と2割近くを占めている(「家から離れている郊外大型店」10.1%、「家から離れている中心部の大型店」8.4%)。

 商店街や中小店舗での買物は、28.1%と3割を切っている。そのうち家に近い店は22.7%、家から遠い店は5.4%となっている。「その他」2.7%は通信販売による買物であろうと考えられる。

 地域別のうち都市規模別では、東京都区部や政令市では、人口密度が高いため近くに大型店がある場合が多く、家から遠い大型店での買物はせいぜい1割程度と少ない。また駅周辺の商店街も残っている場合が多く、商店街・中小店舗での買物も全国平均より多い。また東京都区部では生協の宅配など通信販売による買物が5.7%とかなり普及している状況もうかがえる。

 中都市、小都市、町村と人口密度が低くなるにつれて、家から遠い大型店での買物が多くなる。特に町村では「家から近い大型店」での買物は26.0%と約4分の1と少ない。中小都市と町村の違いは、前者では商店街・中小店舗がかなり少なくなるのに対して後者では商店街・中小商店での買物が政令市並みに多い点である。町村では、一般世帯のクルマを使った買物と高齢世帯の身近な商業施設での買物と買物のパターンが両極化している状況がうかがえる。

 地域ブロック別には、こうした都市規模別の地域の濃淡が反映した結果となっている。全体の回答数が2000票程度なので地域ブロック別には回答数がそう多くないため、余り確定的なことはいえないが、東北地方や北陸地方で「家から遠い大型店」での買物が多い点、中国地方で「家から近い大型店」での買物が多い点、九州地方で「商店街・中小小売店」での買物が多い点などが目立っている。

(2009年6月29日収録)


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