東京新聞は2014年11月下旬の解散総選挙決定に際し、「上位30社で利益の半分〜大企業でも広がる格差〜」という題名で、企業収益がトップ企業に片寄っていることを記事にした。この記事で掲げられた上位30社を棒グラフで掲げた。更新後の時価総額によるランキングは図録5440を見よ。

「上場企業約1380社の本年度上半期(4〜9月)の最終的な利益が14兆3070億円になり、過去最高を記録した。だが、半分の7兆円はトヨタ自動車や三菱UFJフィナンシャル・グループなど全体の2%程度にすぎない上位30社で占めている。(中略)

 上場企業の利益は、SMBC日興証券が東京証券取引所第一部に上場する3月期決算企業のうち、19日までに発表した1381社の中間決算を集計した。純利益の合計は14兆3070億円で、2012年度上半期の2.2倍に増えた。

 上位30社の純利益の合計は7兆2242億円。政府・日銀による経済政策に伴い進行した円安で、海外収益が膨らみ利益を押し上げた。自動車や電機などの輸出関連企業のほか、海外にも事業基盤を持つメガバンクや商社が並んだ。2年前に、一社も上位には入らなかった電機は、三菱電機や日立製作所が入った。東京電力は人件費削減や修繕工事の先送りなどでコストを減らし、利益を増やした。

 一方で、円安により原材料の輸入費用が増える素材メーカーや小売業などは減益が目立っている。」(東京新聞2014.11.20)

日本の大企業ランキング〜純利益上位30社(2014年9月中間決算)〜
順位 企業名 純利益(億円) 構成比(%)
1 トヨタ自動車 11,288 7.9
2 三菱UFJフィナンシャルグループ 5,787 4.0
3 ソフトバンク 5,607 3.9
4 三井住友フィナンシャルグループ 4,795 3.4
5 みずほフィナンシャルグループ 3,552 2.5
6 NTT 2,903 2.0
7 東京電力 2,901 2.0
8 ホンダ 2,884 2.0
9 NTTドコモ 2,595 1.8
10 三菱商事 2,550 1.8
11 日産自動車 2,370 1.7
12 KDDI 2,313 1.6
13 三井物産 2,226 1.6
14 JR東海 1,670 1.2
15 伊藤忠商事 1,522 1.1
16 東京海上HD 1,429 1.0
17 オリックス 1,421 1.0
18 JR東日本 1,360 1.0
19 りそなHD 1,327 0.9
20 丸紅 1,302 0.9
21 第一生命保険 1,233 0.9
22 デンソー 1,223 0.9
23 富士重工業 1,130 0.8
24 新日鉄住金 1,122 0.8
25 MS&ADインシュアランスグループHD 1,096 0.8
26 三菱電機 978 0.7
27 ファナック 943 0.7
28 マツダ 933 0.7
29 日立製作所 915 0.6
30 国際石油開発帝石 887 0.6
以上30社計 72,242 50.5
東証1部上場3月期決算企業1381社計 143,070 100.0
(注)11月19日発表分まで。SMBC日興証券調べ。単位は千万円以下切捨て。HDはホールディングスの略。
(資料)東京新聞2014年11月20日

(2014年11月29日収録、2017年12月30日に更新し、当図録は更新前図録として保存)


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