政治家のうち国会議員の出身大学ランキングについては図録5217aに掲げた。ここでは、国会議員と同じく住民により選挙で選出される知事や市長の出身大学ランキングを示した。

 知事は、都道府県に出向していた自治省(現総務省)の官僚が、副知事などを経て、地元で立候補する場合が多いため、出身大学も東京大が25と過半数を占め、圧倒的に多くなっている。

 2位以下も上級官僚出身大学が多くなっている(高級官僚の出身大学については図録3866「大学ランキング:国家公務員試験合格者数」を参照)。

 市長の場合は、早稲田大が最も多く、日本大、東京大、慶応大と続いている。

 市長は、全国から学生を集めている大学を卒業した後、地元の企業・団体や自治体で就職したり家業を継いだりし、さらに、副市長や市議議員を経るなどして、立候補する場合が多い。そこで、上掲のような大学出身者が多くなるものと考えられる。

 昨今は、早稲田大や日本大でも全国から学生が集まらなくなっているといわれるので、今後、数十年すると地元大学の出身者が上位を占めるようになるかもしれない。

 早稲田大と慶応義塾大を比較すると前者が後者の2.8倍とそもそもの学生数の差より違いが大きくなっている。やはり、早稲田大の方が慶応大より政治家志望が多いためであろう。

 取り上げた出身大学を列挙すると、知事は、東京大、京都大、早稲田大、東北大、一橋大、慶応義塾大、法政大、お茶の水女子大、長崎大、関西学院大、日本大、福岡工業大、明治学院大、市長は、早稲田大、日本大、東京大、慶応義塾大、中央大、京都大、明治大、法政大、同志社大、九州大、青山学院大、関西大、専修大、立命館大、東北大、近畿大、北海道大、駒沢大、立教大、一橋大、国学院大、東京農業大である。

(2018年8月7日収録)
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分野 行政・政治
テーマ  大学ランキング