マグニチュード5.5以上の地震の頻度(1980年から2000年にかけての20年間の年平均回数)を見ると、日本は年1.14回であり、中国の2.1回、インドネシアの1.62回、イランの1.43回に次ぐ、世界第4位の地震大国となっている。

 その他の国を頻度の高い順に並べると、アフガニスタン、トルコ、メキシコ、インド、パキスタン、ペルー、ギリシャ、フィリピン、イタリア、コロンビア、米国、エクアドル、アルジェリア、コスタリカ、パプアニューギニア、ロシア、チリ、グアテマラ、バングラデシュ、グルジア、ボリビア、オーストラリア、南アフリカ、ベネズエラ、ニカラグア、ウガンダ、アゼルバイジャン、ルーマニア、アルバニア、イエメン、ネパール、エルサルバドル、エジプト、キルギス、カザフスタン、ウズベキスタン、ベルギー、アルメニア、パナマ、マラウイ、ブラジル、キプロス、タンザニア、アルゼンチン、ニュージーランド、ドイツとなる。

 中国の地震頻度が世界一であるといっても国土面積も広大なので特定地域における被災確率はそれほどではないと考えられる。逆に小国で頻度が高ければ被災確率は高まる。そこで国土面積当たりの地震頻度を算出しグラフ化した。具体的にはそれぞれの国が日本と同じ国土面積であるとしたら年平均地震回数は何回になるかを指標化した。

 国土面積当たりの地震頻度(もし各国が日本と同じ面積だったら起こっているであろう毎年平均の地震回数)では、コスタリカが2.44回と世界一であり、キプロス、アルメニア、エルサルバドル、ギリシャが続き、日本はこれに次ぐ世界第6位となっている。

 さらに、地震頻度が同じでも人口密集地にどれだけ大規模な地震が起こったか、また地震災害に対する脆弱性の違い(家屋構造、防災体制等)によって被災死亡者数は異なってくる。図には、過去20年間の年平均の地震災害の被災死亡者数を掲げた。これを見るとイランが2,251人で最多、これにアルメニアの1,191人、トルコの950人が続いており、日本は281人で世界第7位となっている。

 このように、指標のとりかたによって順位は異なるが、日本は世界第4〜7位の地震大国である。

 日本国内の都道府県別地震回数は図録4331参照。

 2023年2月のトルコ・シリア地震に際してもこの図録へのアクセスがふえたが、ブラジル日報(2023.2.14)は、ブラジルは地震が少ない国なので、関東大震災などを契機に日本からの移民が増えたという歴史を紹介している(ここ)。

(2004年12月11日収録、2014年7月8日地震の震源分布世界地図を併載、2023年2月14日ブラジル)


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