東日本大震災に対して、海外から多くの救援・義援金が届いている。特に、台湾からは、息長い東北支援が寄せられ、被災地との人的交流にも結びついてる。

 図には、各国・地域の赤十字を通じて集められた救援・義援金の上位10位までを掲げた。米国が263億円でトップであるが、台湾が99億円と3位の中国、4位のカナダを大きく上回っている。特に、経済規模の割に多いか少ないかをみる対GDP比では、台湾は0.0248%と他を圧倒しており、対GDP比2位のタイの2.6倍、米国の12倍にも達している(図録4550参照)。

 このデータを掲載した毎日新聞2013年09月07日夕刊は、台湾の救援・義援金が多い理由について、こう報じている。「1999年の台湾中部大地震などの際、日本から受けた支援への「恩返し」(台北駐日経済文化代表処)とされるが、観光などを通じて被災地の東北地方に親しみを感じている人も多い。震災から2年半、市民らが息の長い支援を支える。(中略)

 アジアの中でも台湾の支援が突出していることについて、東京大の川島真准教授(アジア政治外交史)は「政府に正式な外交関係がない中で、台湾では民間が国際関係をつくるという意識が強い。支援を通じて台湾の存在感を高めていこうという政治的な意図がないわけではないが、日本への経済的依存も高く、幅広く支援が集まっているのではないか」と話す。」

(2013年9月9日収録)


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