(注)「接近」は台風の中心が日本の海岸線から300km以内に入った場合。「上陸」は台風の中心が北海道、本州、四国、九州の海岸線に達した場合。ただし、小さい島や半島を横切って短時間で再び海に出る場合は「通過」とされる。
(資料)気象庁 |
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2017年の「台風は平年並みの27個発生し、7月に過去最多タイの8個が発生した。接近数は8個で平年より少なかったが、上陸数は4個で平年を上回った」(毎日新聞2017.12.21)。 2016年の台風は発生、接近数の割に上陸数が多くなっている。上陸数は2004年を除くと過去最多タイである。また、東北、北海道に上陸し、大きな災害をもたらしている点で特徴的である。日本の東側での高気圧停滞、あるいは海面水温上昇が影響しているといわれる(毎日新聞2016.9.21)。 また、地球温暖化で台風の強度が増しているため、同じ上陸数でも災害リスクは上昇しているようだ。過去37年間に台風の速度が平均して15%増しているという研究結果がもある。「2013年までの過去37年間で、日本を含む東アジアの国々に上陸する台風のピーク時の風速が15%増したことが分かったと、米カリフォルニア大サンディエゴ校などのチームが5日付の英科学誌ネイチャージオサイエンス電子版に発表した。沿岸で海面水温の上昇が観測されており、台風に供給されるエネルギー源が増え、発達しやすくなったとみられる」(毎日新聞2016年9月6日夕刊)。下は発表されたデータである。 *以下2004年段階の記述 今年(2004年)は真夏日が過去最多であった年である(図録4350)とともに、台風の上陸が過去最多の年となっている。 図には毎年の台風の発生数、接近数、上陸数を掲げた。04年は発生数ではそれほど多い年ではないが、接近数は19個で過去最多タイ、上陸数は10個と過去の最多数6個を大きく上回った。 地球温暖化の影響のシミュレーションによれば、長期的に台風の発生数は増えないがひとつひとつの台風の勢力は強まると予想されている。04年の台風上陸数の激増と被害甚大化が地球温暖化の影響かどうかはなお検証中である。 台風22号は10月9日午後4時静岡県伊豆半島に上陸し、関東に向かった。上陸した台風としては今年9個目であり、18号、21号についで観測史上最多を更新した。上陸時の中心気圧は950ヘクトパスカルであり、東日本に上陸した台風としては観測史上最大級の強さとなっている(下表参照)。 さらに大型で強い台風23号が10月20日午後6時前に大阪府泉佐野市付近に上陸し、台風上陸数が更新された。22号に次いで各地に大きな被害をもたらした。 上陸時(直前)の中心気圧が低い台風
*1:第二室戸台風 *2:伊勢湾台風 参考記録:(※統計開始以前のため) 室戸台風 911.6hPa 1934年09月21日 枕崎台風 916.3hPa 1945年09月17日 (2004年10月9日収録、10月10日上陸時中心気圧確定、10月20日、2005年1月23日更新、2009年3月18日更新、2011年5月30日更新、2013年10月17日・26日更新、2014年8月7日更新、10月13日更新、2016年9月3日・9月5日更新、9月6日更新、風速増記事、9/21・10/3・10/11更新、2017年8月7日更新、9月18日更新、12月26日更新、2018年7月9日更新、8月14日・16日・21日・31日更新、9月5日・27日更新、2023年5月23日更新)
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