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1983年の調査データとかなり古いが、このテーマは余り時代の変化に左右されないだろうと考え、あえて収録することとした。関連して同年調査の「日本人の好きな音」については図録4257参照 20位までのランキングは高い方から、高原、温泉、草原、滝、海、湖、海岸、岬、珊瑚礁、山頂、野原、泉、峠、島、砂丘、磯、谷川、平野、オアシス、森の順である。 上位4位までは大くくりでは「山」であり、5〜9位は、「海」に類する自然の場所である。6位の湖は微妙だが「みず・うみ」なので海に類するともいえよう。こうした結果から日本人はどちらかというと海より山の方が好きであると解釈することもできよう。 山といえば森だが、「森」が好きという回答は最低20位、15.9%だった。高原の山は好きでも森の山はそれほど好きでないらしい。 山派か海派かというアンケートはときどきネット上で行われている。下にはリクルート調査の例を掲げた。この例では、山派と海派は拮抗しているが、若者は海派が多く中高年は山派が多くなっている。 どんな自然の場所が好きかは、男女・年齢別にいろいろな特徴がある。男女別には、女性の方の値を棒グラフにピンクの横棒で示した。「男性は、島や山頂など突出した地形を、女性は草原、湖など広がった地形を好んでいる」(データ資料、p.174)。滝や岬、峠など細長い自然も男性が好む傾向があり、共通性が感じられる。 表示選択では、男女・年齢別の結果は14位の島までの結果を折れ線グラフで示した。 高齢者ほど好きな自然の場所は「温泉、山頂、峠」であり、若者ほど好きな自然の場所は「草原、海、珊瑚礁」であり、年齢差の小さな自然の場所は「湖、海岸、岬」である。 同じく「山」に類する自然でも、若者は高原や草原を好み、高齢者は温泉を好んでいる。年齢による行動パターンの違いに起因するものであろう。特に若い女性は高原や草原を好む傾向にある。 一方、「海」に類する自然は、概して、若者の方が好む傾向が認められる(高齢者の方が好むものはない)。上で見たリクルートの調査とも一致している。「珊瑚礁」は特に10代の女性が好んでいるが、「青い珊瑚礁」というブルック・シールズ出演の映画が1980年に公開され、松田聖子の同名のシングルが1980年7月にリリースされヒットした影響もあろう。 こうした男女・年齢別の特徴のイメージ図を原資料書籍から掲げた。 ずいぶんと凝った表現である。 以下に、男女・年齢別の5位までのランキングを表にした。
(2024年6月10日収録)
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