NHKの放送文化研究所では2007年に全国300地点、16歳以上の国民3,600人を対象に今の日本人が好きだと感じているものの調査を行っている(有効回答率66.5%)。

 ここでは、日本人の好きな植物(花と木)についてランキングをかかげた。資料はNHK放送文化研究所世論調査部「日本人の好きなもの」(2008年)である。

 好きな花ベスト20はランクの高い順位に、桜、チューリップ、ばら、コスモス、ひまわり、梅、らん、すずらん、ゆり、あじさい、カーネーション、すみれ、朝顔、菊、シクラメン、つつじ、すいせん、菜の花、ふじ、桃である。

 好きな木ベスト20はランクの高い順位に、桜、梅、竹、松、はなみずき、いちょう、つばき、しらかば、さつき、もくせい、ひのき、柿、けやき、さるすべり、ポプラ、ライラック、ねこやなぎ、杉、柳、くすのきである。

 花も木も桜(さくら・サクラ)に特化しているのが最近の特徴である。24年前の1983年と比較すると順位の変化もさることながら、桜以外の花や木を好きだと回答した人の比率がいずれも低下しているのがまず目立っている。植物を愛でる心が全体に減退してきていると単純にいってよかろう。種々の植物を愛する高年層が引退し特定の植物以外に興味を示さない若年層が増えていっている結果である。これは山や川についても当てはまっている傾向である(図録4255)。

 順位の変化としては、「花」では、らんやすみれなどの上昇と菊やつつじなどの低下が目立つ。「木」の順位変動は余り目立たないが、花粉症の原因としてか杉などは大きく順位を下げている。

(2008年2月5日収録)


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