フランス・パリ出身の詩人、随筆家シュリ・プリュドムに1901年の第1回ノーベル文学賞が授与されて以降、受賞者はヨーロッパ人男性が多かったが、1980年代以降、男女別、地域別の平準化が進みつつある。 男女別には、スウェーデンの女性作家セルマ・ラーゲルレーヴが1909年に女性はじめての受賞者となってから1980年代までは10年間の女性受賞者がせいぜい1〜2人でゼロ人の場合もあるという時代が続いていたが、1990年代から3人以上の10年間が登場しはじめ、比率的にも50%に近づいてきている。 地域別には、1980年代まで、ヨーロッパ、そしてヨーロッパと文化的な共通面が大きい米国・カナダ、あるいはラテンアメリカの受賞者が多くを占める時代が続いた。 そうした状況が大きく動いたのは、1913年のインドの詩人タゴールを除くと、1968年に日本の川端康成が受賞してからと考えられる。特に1980〜90年代からはアジア・アフリカの受賞者の割合が急上昇した。
(2025年10月9日収録)
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