日本の大学は入学は難しいが入ってしまえば卒業は容易であり、欧米の大学が入学は容易であるが怠けていると振り落とされ卒業は難しいといわれる。この点をデータで理解するために、大学(学部レベルの他、短大等のその他の高等教育機関を含む)の退学率(中退率、中途退学率)をOECDデータからグラフにした。なおここで退学率(中退率、中途退学率)とは最初に得られる筈の教育資格を得ずに退学した者の比率である。"Education at a Glance"の2008年版では、2003年版と異なり、卒業率で掲載されているが、100%から引いて算出した。

 OECD諸国平均の退学率は32%であるのに対して、日本の退学率は10%と確かに最も低いレベルとなっている。日本の他に、オーストラリア、デンマークも退学率が10%台と低い。

 逆に退学率が高い国としては、最も高いイタリアの55%、第2位のハンガリー、米国、スウェーデンの47%などが目立っている。

 対象となった国・地域数は、30カ国であり、具体的には退学率の低い順に、日本、オーストラリア、デンマーク、フランス、スペイン、ロシア、フィンランド、ドイツ、トルコ、ベルギー(フラマン語地域)、カナダ(ケベック)、オランダ、チェコ、英国、スロバキア、アイスランド、スイス、OECD2011年平均、ポルトガル、イスラエル@、メキシコ、スロベニア(*)、オーストリア@、エストニア、ポーランド、ニュージーランド、ノルウェー、スウェーデン、米国、ハンガリー、イタリアである。

(2008年9月25日収録、11月25日図録番号変更、2014年5月23日ページタイトルが「大学進学率の国際比較」と間違えたままだったのを修正、データ更新)


[ 本図録と関連するコンテンツ ]



関連図録リスト
分野 教育・文化・スポーツ
テーマ  
情報提供 図書案内
アマゾン検索

 

(ここからの購入による紹介料がサイト支援につながります。是非ご協力下さい)